大学における人体標本展示施設の実態と解剖学教育に果たす役割に関する調査研究
Project/Area Number |
10897001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 企画調査 |
Research Field |
General anatomy (including Histology/Embryology)
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
坂井 建雄 順天堂大学, 医学部, 教授 (90114488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外崎 昭 山形大学, 医学部, 教授 (90004572)
小林 邦彦 名古屋大学, 医学部, 教授 (30001051)
北村 弥生 国立身体障害者リハビリテーションセンター, 研究所, 研究員
高橋 常男 神奈川歯科大学, 助教授 (00130922)
小林 身哉 名古屋大学, 医学部, 助教授 (70002178)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | 人体標本 / 展示 / 博物館 / 健康教育 / 解剖学体験方法 / 解剖学教育 / データベース / コ・メディカル教育 |
Research Abstract |
現在、日本の医科・歯科系の大学には、人体標本の展示室を備えているところが少なからずあり、解剖学研究者のみならず医学生や、解剖実習の機会を持たない医療技術系学生の勉強に役立っている。 しかし、標本展示の様式・規模・管理・公開条件などは様々であり、解剖学関係者の間でもその実際の姿については知られていないことが多い。昔の標本の廃棄などの現実を前にして、人体の標本の保存や展示について真剣に考えなければならない時がきている。また、人体標本の観察は一般の人々にとっても医療・健康への関心を高める良い機会となるであろう。このような点から、大学における人体標本展示施設の実態と解剖学教育に果たす役割に関する研究が企画された 本研究では、全国各大学の人体標本展示施設及び全国各地の博物館・科学館における人体に関する展示の実態をアンケートにより調査した。調査対象は、全国医科歯科系大学(109機関)及び国立リハビリ研究所、私立の津山科学教育博物館を加え、合計111個所であった。電話連絡もふくめ最終的にはほとんどすべての機関より回答を得ることが出来た。調査項目は、大学における標本展示施設の実態、人体標本の充実化のとりくみ、人体標本の利用状況、標本展示施設の管理運営、標本展示とコンピューターネットワークなどであった。また、特にコ・メディカル教育において、解剖学体験方法の充実化・解剖学教育のひとつとしての標本展示活用法の検討や医療技術系学生の解剖学教育における人体標本活用の実態調査もあわせて行った。標本展示に意欲的な、典型となる大学も少なからず見られたことから、全国レベルで標本展示について交流することの重要性が示された。先進的な施設に学び、標本を効果的に保存する方策を考えることは、人類の遺産の保存ともつながるものである。系統発生学的視野から、生物標本を有する生物系大学と連携すること、保存資料をデータベース化してコンピューター検索を可能にすることも今後の検討課題であろう。標本を公開化する条件整備なども議論しなければならない。解剖学教育および健康教育に果たす人体標本の役割は大きい。引き続き、全国の人体標本展示施設を広く紹介する「全国標本展示施設ガイドブック」の作成を準備中である。ここには標本の保存や標本作成技術の手引きも盛り込まれる予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)