水圏における物質循環研究のための天然水中微量金属の微少量試料濃縮システムの開発
Project/Area Number |
10F00039
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Analytical chemistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梅村 知也 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SABARUDIN Akhmad 名古屋大学, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2011: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | モノリス / キレート / 微量元素 / ICP-MS |
Research Abstract |
超微少量の金属・半金属元素を高倍率・選択的かつ迅速に濃縮可能な有機ポリマー製のモノリス型固相抽出デバイスの開発を目指して、これまで、8-キノリノールやピリジン、フェナントロリン等を配位子として導入したモノリスを試作し、様々な微量元素に対する吸着挙動を汎用タイプのイミノジ酢酸を導入したモノリスと比較検討してきた。その結果、配位子と溶離剤を適切に組み合わせることで、水溶液中に存在する特定の元素を選択的に分離回収する条件をいくつか確立することに成功した。また、その一方で、配位子に強固に結合した金属元素の溶離が困難であるという問題にも直面した。そこで本年度は、溶離回収条件の探索に努めるとともに、この強固な吸着特性を逆手に取り、金属触媒を固定化した化学反応場(マイクロリアクター)としてのモノリスの可能性を追加的な研究課題として取り上げ、研究を実施した。具体的には、前述のフェナントロリンやイミノジ酢酸を配位子として導入したモノリス担体に、塩化パラジウムを配位結合により担持させてPd固定化リアクターモノリスを試作し、プロモベンゼン(基質A)と4-メチルフェニルボロン酸(基質B)をこのリアクターに連続流通式で送液し、鈴木-宮浦クロスカップリング反応の進行を経時的に観察した。その結果、塩基や溶媒、反応温度等の最適化を図ることで、反応時間わずか3秒で、目的の4-メチルビフェニルを定量的(収率88%、残りの12%は基質Bのホモカップリング)に回収できることが確認された。本実験により、マイクロ空間を利用するモノリス型反応場では、フラスコ内でのバッチ式反応と比較して、反応時間を飛躍的に短縮できることを実証することに成功した。
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Report
(2 results)
Research Products
(22 results)