植物のアルミニウム耐性に関与するトランスポーターの単離と機能解析
Project/Area Number |
10J00228
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
横正 健剛 岡山大学, 資源植物科学研究所, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | アルミニウム毒性ストレス / 鉄欠乏ストレス / トランスポーター / クエン酸 / イネ / ソバ / アルミニウム耐性 / 鉄欠乏 |
Research Abstract |
1)イネのMATE遺伝子OsFRDL2とOsFRDL4の機能解析 OsFRDL2とOsFRDL4遺伝子は根でアルミニウム(Al)によって誘導され、Al耐性に重要な転写因子ART1によって制御される。osfrdl4破壊株は野生株に比べAlによる根からのクエン酸分泌量が減少し、Al耐性が低下していた。本年度の研究ではAl耐性の異なるイネ7品種を用いてクエン酸分泌、OsFRDL4発現の相関を比較した。その結果、Al耐性とクエン酸分泌、OsFRDL4発現の間にr=0.8程度の相関があった。これらのことからOsFRDL4の機能は根からのクエン酸分泌を担いAlの無毒化機構に関与していること、またイネにおいてもクエン酸分泌が高Al耐性の一つであることを明らかにした。さらに、アフリカツメガエル卵母細胞を用いた解析を行い、OsFRDL4タンパク質がアルミニウムによる活性化を受けることを明らかにした。OsFRDL2についても破壊株を用いて解析を進めたが顕著な表現型は見られなかった。そこでOsFRDL2の機能は他のMATE遺伝子と重複していると考え2重変異体を作成し、解析をおこなった。異なる鉄濃度(0.2μM,10μM)で栽培したところ、いずれの鉄濃度でもosfrd11/osfr12はosfrd11より顕著なクロロシスが見られた。またAlによるクエン酸の分泌についてもosfrd14/osfrd12はosfrd14より分泌量が低下する傾向にあった。 2)ソバのアルミニウム耐性に関与するトランスポーターの解析 ソバのアルミニウム耐性と集積機構を解明するために、ソバの根のEST解析を行った。その中でFeIREG2の発現がソバの根で高いことを明らかにした。本年度の研究ではこの遺伝子の機能解析を行った。 FeIREG2とGFPの融合遺伝子をタマネギ表皮細胞に発現させたところ、液胞膜に局在していた。一方、この遺伝子を発現させた酵母はAlに対してやや感受性となった。また、Ni、Cdに対しても感受性を示した。これは酵母では異なる局在をしているためと考えられる。これまでの結果からFeIREG2はAlや他の金属(Cd,Ni)の液胞への隔離に関与している可能性が考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)