ロジウム触媒による炭素-ケイ素結合の切断を経るシロール合成反応の開発
Project/Area Number |
10J00371
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Osaka University (2011-2012) Kyushu University (2010) |
Principal Investigator |
尾上 晶洋 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 環状有機ケイ素化合物 / 有機リチウム / 炭素-ケイ素結合切断 / フェナザシリン / シロール / ロジウム触媒 / キラルケイ素中心 / ロジウム / ボロン酸 / 不斉ケイ素化合物 |
Research Abstract |
本研究では、これまでにわれわれが見出した「ロジウム触媒による炭素-ケイ素結合切断を経るシロール合成反応」という新たな手法をもとに、従来合成が困難とされていた新たな環状有機ケイ素化合物を合成することを目的としている。ケイ素を含む環状共役化合物は、有機電子材料のビルディングブロックとしての応用が期待されている。今年度は、炭素-ケイ素結合切断の特長を活かした、シロール以外の新しい環状有機ケイ素化合物合成反応の開発に取り組んだ。 初めに、以前の研究と同様のロジウム触媒を用い、炭素-ケイ素結合の切断を伴う六員環状有機ケイ素化合物合成反応の検討を行ったが、この条件では目的の反応は進行しなかった。そこで、有機リチウム種による類似の反応を検討したところ、期待していた環化反応が進行することを見出した。 さまざまなリンカーを持つ基質を用いて検討を行った結果、窒素をリンカーとする場合に効率良く環化反応が進行し、フェナザシリン誘導体が得られることがわかった。本反応を用いることで、種々の官能基を有するフェザシリン誘導体を合成することが可能である。本反応の反応機構に関する知見を得るためにケイ素上の置換基効果の検討を行ったところ、本反応は、類似の五員環形成反応と同様に五配位シリケート中間体を経て反応が進行していることが示唆された。 この反応を二つの反応点を持つ基質に対して適用することで、これまでに合成例のない、二つの六員環シラサイクルを有する新規π-共役化合物を合成することができた。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)