Project/Area Number |
10J00435
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
坂本 直也 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ジピリン / BODIPY / 近赤外発光 / 超分子化学 / 高配位ケイ素 / 多量体 / カチオン認識 / ケイ素 / 近赤外蛍光 |
Research Abstract |
本研究では、BODIPYの3,5位をパラフェニレンスペーサーで連結した鎖状BODIPY多量体を合成した。得られたBODIPY多量体の紫外可視吸収スペクトルを測定したところ、BODIPYユニットの増加に伴い、吸収ピークが長波長シフトすることがわかった。これはユニット数の増加により分子の有効共役長が伸長しているためであると考えられる。また、蛍光スペクトルを測定したところ、吸収スペクトルと同様に蛍光極大波長の長波長化が観察された。さらに、蛍光量子収率は五量体でも0.49と高い値であった。このように、本研究で合成したα架橋型のBODIPYオリゴマーは700nm以上の近赤外領域に蛍光を示し、かつ、大きなストークスシフトと高い蛍光量子収率を示すことがわかった。今後、バイオイメージングなどへの応用が期待される化合物である。さらに、これらの鎖状オリゴマーはBODIPYのBF結合を利用したカチオン包接能を示した。特にセシウムイオンに対して大きな会合定数を示し、これを利用した分光特性スイッチングを達成した。一方、ジピリンのα位に2-ヒドロキシフェニル基を導入したN202型ジピリンを用いたジピリンケイ素錯体の合成と物性評価を行った。N202型ジピリンにアリールトリエトキシシランを反応させ、ケイ素上に様々な置換基を有するジピリンケイ素錯体を合成した。^1H NMR、^<29>Si NMR、ESI-MSなどの各種測定により、これらのジピリンケイ素錯体が五価ケイ素を有していることを明らかにした。また、ケイ素上にジメチルアニリン部位を有する錯体で蛍光の消光が観察された。これはジメチルアニリン部位からジピリン部位への光誘起電子移動による消光であると考えられ、ジメチルアミノ基をプロトン化することで蛍光の回復が観察された。これは、ケイ素上への置換基導入により錯体を機能化できることを示しており、今後、ケイ素上への置換基導入による分子センサーの開発など様々な展開が期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)