Project/Area Number |
10J00510
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
数理物理・物性基礎(理論)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
勅使河原 良平 京都大学, 理学研究科, 特別研究員DC2
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 相転移動力学 / 流体力学 / 蒸発・液化 / 濡れ / 二相流 / 潜熱 / 先行薄膜 / 動的ファンデルワールス理論 / フェイズ・フィールド法 / 接触線 |
Research Abstract |
水中では疎水性床上に数十から数百nmの厚さの気泡が存在していることが実験によって観測されている。そして、この気泡の寿命が予想よりも長いことがわかっている。我々は、この現象の説明を最終的な目標として、まず一成分van der Waals流体を用いて、液体中での疎水性床上の気泡の生成・消滅を濡れの観点から調べた。 液体中に疎水性の床がある系を考える。このとき、液体バルクでの状態(温度・圧力・密度)もしくは床の濡れ性によって、床上に気泡が生成したり消滅したりする。この生成と消滅の間の相転移は一次であり、これをpredrying転移と呼ぶ。そして、この現象は疎水性床上での気液相転移と捉えることもできる。我々は、この相転移のダイナミクスを動的van der Waalsモデルを用いて調べた。その結果、predrying転移によって気泡が生成(消滅)する瞬間には、蒸発(液化)によって周囲の液体の温度や圧力が変化することを見出した。具体的には、疎水憐の床に気泡(液体)が接しているような平衡の初期状態から系の温度もしくは圧力を上げる(下げる)と、predrying転移が起こり気泡が消滅(生成)する。この際、液化(蒸発)によって潜熱が解放され(奪われ)、predrying転移が起きた周辺の液体の温度が上がる(下がる)。また、これにより圧力の擾乱が生じる。この圧力の擾乱は、実験によって観測が可能ではないかと考えられる。 また、この疎水性床上での気泡の生成・消滅は、沸騰の仕方に影響を与えるのではないかと予想する。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)