Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
パルスデトネーションエンジン(以下、PDE)は、間欠的な燃焼サイクルであるため推力密度が小さく、高周波数作動化が必須である。高周波数作動デトネーション共振エンジンの実現には、推進剤を高周波数で間欠的に燃焼器内へ供給する「バルブシステム」の開発が必須である。本研究は既に、デトネーション共振用バルブ[申請者ら,JPP,2011]の開発を完了している。本バルブは、推進剤のエンタルピーとバネによって間欠流を生成するため、外部制御装置や外部駆動源が必要ない。 本研究は、高周波数間欠流生成バルブとして、新たに多気筒PDE適用型回転バルブ[申請者ら,日本航空宇宙学会誌,2012]を開発した。本回転バルブは、回転バルブのメリットである高推力化(大流量)および高周波数化と同時に、単一回転バルブでの多気筒化(作動周波数=単気筒周波数×気筒数)が可能である.上記のデトネーション共振用バルブは、回転バルブの駆動源(モータ)に応用可能であり、PDEに適したデトネーション共振エンジン用のバルブシステム(回転バルブ+共振用バルブ)となる. 本研究は、本回転バルブを用いた単気筒パルスデトネーションロケットエンジン(以下、PDRE)を構築し、160Hz(世界最高)でのPDRE連続作動時の燃焼器内を高時間分解能(3.33μsec)で可視化した[申請者ら,C&F,2012]。その結果、PDE連続作動時の流体挙動の完全可視化に世界で初めて成功した。また、デトネーション遷移(以下、DDT)過程を詳細に解析し、DDTに至る時間を定量的に評価した(連続作動では世界初)。さらに、本回転バルブ式四気筒PDREを構築した[申請者ら,The ISTS Special Issue, 2012]。回転バルブ式四気筒PDREを用いた推力測定実験を行い、最高作動周波数640Hz(160 Hz/tube×4 tubes)を達成した。また、520Hz(130 Hz/tube×4 tubes)の条件において、242Nの最大時間平均推力および251secの最大比推力を得た。
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