その場電子顕微鏡法による金属ナノメートル接点の構造と物性の研究.
Project/Area Number |
10J01479
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanostructural science
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
増田 秀樹 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 透過電子顕微鏡 / その場観察 / ナノワイヤ / 金属 / 単一分子素子 / タングステン / 酸化亜鉛 / フラーレン / エレクトロマイグレーション / ナノギャップ |
Research Abstract |
複合機能型その場電子顕微鏡法を用いて、金属ナノ接点、原子ワイヤー、および単一分子素子について研究した。本年度はこれらの系の原子ダイナミクスと物性の対応の取得と、ナノ接点を電極に用いた単一分子接合のために、主に以下の5つの課題を設定・研究し、成果を得た。 1.金ナノ接点の臨界勢断応力測定では、転位芯よりも小さい金属系での「同時すべり」に対応する変形1を動的に観察・力学的に測定した。このときの臨界勇断応力の理論値との比較から、金ナノ接点の幅が1.4nm以下になると、転位機構一同時すべり機構遷移が起こることがわかった。 2.アルミニウムナノ接点のコンダクタンスには、多くの他金属種とは異なる特徴がみられた。このときの電流密度と接点上に観察される格子縞の変化から、この特徴に原子配列の乱れによる電子散乱の増加が寄与していることがわかった。 3.原子ワイヤー研究の材料種をこれまでの面心立方構造貴金属から体心立方構造金属へと拡張した。 高融点金属(タングステン、タンタル、ニオブ)の原子ワイヤーをはじめて観察し、その形成・破断過程を研究した。原子ワイヤーの構成原子数とコンダクタンスの対応を調べた。観察像から得た座標を基に行ったコンダクタンス理論計算で、この対応関係が再現されることを確認した。 4.タングステンナノ電極の接触過程観察では、他の多くの金属ナノ接触過程で起こるJump-to-Contactを回避して、接触過程の原子位置観察と電気伝導測定を行った。先端1原子同士が接触したときのコンダクタンスは、接触原子周りの原子配列に対応して変化することが接触過程でも示された。 5.金/酸化亜鉛薄膜/金ナノ接合の電気伝導測定では、その特性が半導体薄膜を挟み込む界面構造だけでなく、自身の膜厚に依存しても変化することが示唆された。 以上の成果をまとめ、2報の英語論文と計11報の国際・国内会議講演として発表した。
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Report
(3 results)
Research Products
(33 results)