C-H官能基化反応を利用した複素環骨格合成法の開発と構造活性相関研究への応用
Project/Area Number |
10J01895
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Drug development chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
水原 司 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | C-H官能基化反応 / 芳香族求核置換反応 / 新規複素環骨格合成法 / PD 404182 / 抗HIV活性化合物 / 標的分子探索用プローブ / 可逆性 / 安定性 / PD404182 / pyrimidobenzothiazin-6-imine / 構造活性相関研究 / 標的同定研究 / プローブ |
Research Abstract |
これまでに、ランダムスクリーニングによって見出したpyrimido[2,3-c][1,3]benzothiazin-6-imine骨格を有するPD404182に関する研究を行ってきた。まず、効率的な構造最適化を実現する有用な方法として、C-H官能基化反応と芳香族求核置換反応を利用した新規合成法を開発した。これらの方法を用いて広範な構造最適化研究を行い、本化合物の中心骨格であるチアジンイミン骨格が活性に対して重要であること、ベンゼン環部位およびアミジン環部位において標的分子との疎水性相互作用の存在を示唆する結果を得ている。また、PD404182が既存の抗HIV活性化合物とは異なる作用機序を有することを示唆する研究結果を得たため、PD404182の作用標的であるタンパク質の同定研究に必要な光反応性プローブを7種類合成した。これらのプローブを用いてHIVの持続感染細胞(H9IIIB)に対して標的同定実験を行い、数種類の結合タンパク質を検出している。 本年度は、PD404182誘導体の作用機序に関するさらなる情報を得るため、VSVを用いて本化合物の抗ウイルス活性の可逆性の検討を行った。その結果、本化合物がウイルス粒子に対して不可逆的に作用している可能性を示唆する結果を得た。また、PD404182誘導体が細胞培養溶液中で反応性の高い誘導体に変換している可能性があると考え、水溶液中での安定性を検討した。その結果、PD404182が水溶液中で異なる化合物に変換されていることを確認したが、この変換体は抗HIV活性を示さなかった。一方、酸性条件で生成する変換体は、PD404182と同程度の活性を有していることを見出した。この新規活性成分について予備的な構造活性相関研究を行ったところ、,本化合物の構造要求性がPD404182と類似していることが判明した。現在までに、この活性成分がPD404182と同様にHIVの感染初期に作用していることや、高い水中での安定性と水溶性を有していることを見出している。
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)