Project/Area Number |
10J02144
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Breeding science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
津釜 大侑 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 乾燥ストレス / 浸透圧応答 / 三量体Gタンパク質 / 信号伝達 / シロイヌナズナ / SUFE / AGB1 / タンパク質脱リン酸化酵素 / ブラシノステロイド / イネ / ミトコンドリア / 葉緑体 / 鉄硫黄クラスター |
Research Abstract |
鉄硫黄クラスターはミトコンドリアや色素体において合成され、タンパク質の補因子として機能する。ヒトや酵母を用いた先行研究から、鉄硫黄クラスターの生合成は鉄代謝全体において重要な役割を果たすことが示唆されているが、植物の生理的な鉄応答における鉄硫黄クラスター生合成の意義は不明である。本研究では重要作物でありモデル植物であるイネのミトコンドリアおける鉄硫黄クラスター生合成の生理的意義の解明を目指した。 当初はイネの形質転換体を用いた解析を予定していたが、前年度までに材料を作ることができなかったため、これについては断念した。一方で、前年度までにSUFEなる鉄硫黄クラスター生合成関連タンパク質と相互作用するタンパク質の候補を複数見出しており、本年度はこれらについてより詳細な解析を行った。その結果、鉄硫黄クラスターを活性に要求し、かつ細胞内の二次メッセンジャーの産生に関わるタンパク質とSUFEが物理的に相互作用することが確認できたげ また、本研究から派生して行った解析により、MPK3とMPK6なる2種のタンパク質脱リン酸化酵素が乾燥条件下において活性化され、細胞が吸水すると不活性化されることが明らかになった。また、同じく本研究から派生して行った解析により、細胞内信号伝達において重要な三量体Gタンパク質のサブユニットの一つであるAGB1が、PP2C52なるタンパク質脱リン酸化酵素と物理的に相互作用することが明らかになった。これらは副次的な成果であるが、植物科学上有意義な研究成果と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究から派生した解析により植物の乾燥・浸透圧応答やブラシノステロイド応答について知見が得られたことは一定の成果と考えられるが、鉄硫黄クラスター生合成と生理的鉄応答については不明な部分が多く残ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は本年度で終了するが、イネの鉄硫黄クラスターの生合成や生理的な鉄応答について未解明な点は多い。関連分野における今後の研究の進展が期待される。
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