Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Research Abstract |
高温で脆性的挙動を示す多結晶Ni基超合金IN100合金においては,信頼性の観点からき裂発生寿命が重要であり,き裂発生寿命予測則を確立する必要があることがわかった。そこで本研究では,クリープ損傷形成挙動およびクリープき裂発生寿命の解明を行うことを目的とした。 IN100合金のクリープ変形特性はほぼ一定の特性を示し,加速域までは線形的特性を示すことから,き裂発生寿命予測則には変形則を用いることが有効であると考えられる。そこで非線形-線形融合クリープ近似式を用いて,初期段階のデータから外挿した予測曲線をクリープき裂成長試験から得られた結果と比較した。その結果,クリープ変形特性からクリープき裂発生寿命を予測しうることを示した。 また,損傷形成挙動およびき裂成長挙動に関して種々の先進耐熱材料とIN100合金と比較した。TiAl金属間化合物や9Cr鋼においては高温クリープき裂成長試験中にIn-situ観察で損傷が見られたが,一方向凝固Ni基超合金CM247LCでは,切欠き先端から最大せん断応力方向(切欠き延長方向に対して45。方向)にき裂が発生,成長し,損傷が見られなかった。さらに多結晶Ni基超合金IN100では最終破断直前までき裂や損傷が発生せず,急速破断することがわかっている。このように材料によって損傷の形成挙動が異なるが,この原因としては空孔拡散凝集挙動の違いによるものと考えられる。そこで,二次元弾塑性・クリープ解析に空孔拡散解析を連成した解析を用いて,空孔拡散凝集挙動を解析し,損傷が観察されなかったクリープ脆性材料について,クリープ損傷形成挙動の解明を試みた。得られた解析結果から,損傷が観察されなかった材料では損傷が見られた材料と比較して空孔の凝集が少なく塑性変形がクリープ変形を律速していることから,損傷が発生しにくいと考えられることがわかった。 亀
|