機械学習を適用した機能的磁気共鳴画像法によるエピソード記憶定着・想起の結果予測
Project/Area Number |
10J02882
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡部 喬光 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 長期記憶 / 機能的磁気共鳴画像法 / 機械学習 / 海馬 / 下側頭葉 / 機能的結合 / 側頭葉 / fMRI / 下前頭葉 |
Research Abstract |
本研究の目的は、機械学習を用い、神経活動からエピソード記憶の定着・想起を予測することを通して、長期記憶の定着・想起の成立のために十分な神経基盤の条件を解明することにあった。 平成22年度の研究では、海馬の神経活動から記憶の定着度を、統計学的に十分に高い確率で予測することに成功している(Watanabe, et al. NeuroImage)。平成23年度は、この成果を国際学会(ASSC15)で発表した。平成23年から平成24年にかけては、新規開発した機械学習を用いて、海馬だけではなく大脳側頭葉皮質が記憶の定着・想起にどのように関わっているのかを調べた。その結果、Remote記憶は写真のカテゴリー毎に後側頭葉の別々の箇所に定着されること、前側頭葉は記憶のカテゴリーにかかわらずRemote記憶の想起に関わっていること、海馬はRecent記憶の想起に関係していること、海馬を経由してカテゴリー別に後側頭葉の特定の箇所に定着したRemote記憶は、いったん前側頭葉を経由することで想起される、ということが明らかになった。この結果は査読付き国際学術誌に掲載され(Watanabe et al., The Journal of Neuroscience, 2012)、国際学会(Neuro 2012, Neuroscience 2012)で発表された。 このようにヒトの認知機能には脳内の大規模ネットワークが関与している。平成24年度には、その脳内のネットワークの複雑さを新たな機械学習を用いて定量化することも行った。まず、6人の健常被験者の安静時脳のfMRI信号を記録した。そこにBoltzmann machineでIsing modelがどの程度フィットするのかを検討した。その結果、1次モデルに比べて有意に正確に2次モデルは安静時脳信号を説明することができた。3次モデルと2次モデルとの間に有意な差は認めなかった。この結果、安静時脳ネットワーク (resting-state network)は脳領域間の2時の相互作用までを考慮すれば十分に説明できることが明らかになった。この結果は、査読付き国際学術誌に掲載された(Watanabe et al., Nature Communications, 2013)。
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)