ケイ素―ケイ素三重結合化合物ジシリンと有機小分子との反応性
Project/Area Number |
10J04661
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
竹内 勝彦 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 有機化学 / ケイ素 / ケイ素-ケイ素多重結合 / ジシリン / アゾベンゼン / イソシアニド / ジシアノジシレン / ビラジカロイド / ジシレン / ニトリル / アミン / ボラン |
Research Abstract |
当研究室ではアルキンの高周期類縁体であるケイ素-ケイ素三重結合化合物ジシリンの合成・単離に成功し、素反応を行うのに十分なグラムオーダーでの合成法も確立した。ジシリンの反応性の解明はケイ素-ケイ素三重結合の本質的な性質を理解することにもつながるだけでなく、これまで合成困難であった新規含ケイ素不飽和化学種の合成へと応用できる。そこで、本研究ではジシリンと種々の有機小分子との反応性を検討するとともに、多重結合ケイ素化合物の関与する新たな有機分子の変換反応の設計につなげることを目的とした。本年度は、ジシリンとアゾベンゼン及びイソシアニドとの反応を検討した。 ジシリンに対して3,3'5,5'-テトラメチルアゾベンゼンを反応させることでSi_2N_2四員環ビラジカロイド化合物が生成することを明らかにし、各種分光学的手法及びX線結晶構造解析からその特異な構造を明らかにした。また、理論計算からSi_2N_2四員環ビラジカロイドの特異な結合様式、電子状態、及び芳香族性についても明らかにした。 また、ジシリンに対してtert-ブチルイソシアニドまたはtert-オクチルイソシアニドを作用させることで、低温下では二分子付加体であるビス(シラケテンイミン)が生成することを低温NMR及びX線結晶構造解析から明らかにした。さらに、ビス(シラケテンイミン)の熱分解反応によって、これまでに合成例のなかった強力な電子求引基であるシアノ基が置換したケイ素-ケイ素二重結合化学種1,2-ジシアノジシレンの合成・構造解析に成功した。また、理論計算からビス(シラケテンイミン)の熱分解反応の反応機構についても考察を行った。以上の結果はケイ素-ケイ素三重結合の反応性の化学及び低配位ケイ素を持った新規含ケイ素有機化合物の化学について新しい知見を与えた。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)