顕著な抗癌作用を有するマクロライド型天然有機化合物の全合成と構造活性相関
Project/Area Number |
10J05127
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永沢 友裕 東北大学, 大学院・農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ラクチミドマイシン / 全合成 / 抗癌剤 |
Research Abstract |
ラクチミドマイシンは放線菌Streptomyces amphibiosporus R310-104およびS. platensisの培養液から単離され、各種癌細胞に強力な細胞毒性を示すとともに、ヒト由来癌細胞MDA-MB-231に対して、極低濃度で転移を阻害する。合成の困難さは中程度ではあるが、逆に様々な構造の化学修飾がしやすいため実用的抗癌剤の創製に結びつく可能性があり、その合成化学的価値は高い。申請者は遠隔不斉誘導反応を適用したラクチミドマイシンの効率的全合成および大幅な構造改変も含めた構造活性相関研究(共同研究)の実施により実用的抗癌剤の開発を目的とした。 アセトアルデヒドを出発原料として、各種不斉反応、カップリング反応を合成経路に効率的に組み込み、3つの二重結合の存在により環化が難しい12員環ラクトン構造の形成をα-セレン置換型セコ酸のマクロラクトン化反応によって克服することで僅か10段階、通算収率35%の高効率なラクチミドマイシン部分構造の立体選択的合成に成功した。この知見をもとにラクチミドマイシンの全不斉炭素・骨格を有する重要中間体の合成に成功したものの、最終段階の脱保護に問題が生じた。そこで現在、保護基を全く使用しない新たな合成経路を立案し、より効率的なラクチミドマイシンの全合成の完成を目指している。今後、標的化合物の全合成を完成し、これまで得られた合成中間体および別途調製する構造改変体の活性試験を行い、構造を単純化した高活性誘導体の創成を目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(17 results)