Project/Area Number |
10J05592
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Immunology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
孔 壹奎 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2010 – 2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 経鼻ワクチン / 粘膜免疫 / ナノゲル / Streptococcus pneumoniae / ケモカインレセプター / ケモカイン / リンパ球遊走レセプター / ナノジェル / 肺炎球菌 / Nasal Vaccines / Mucosal Immunity / NanoGel |
Research Abstract |
1.ナノゲルを用いた経鼻肺炎球菌ワクチンの有効性 我々は、疎水性のコレステロールを側鎖として付加させたプルランにカチオン性の官能基をさらに付加させる事によって、上気道粘膜免疫システムに安全かつ効果的にワクチン抗原をデリバリーさせることが可能なナノ粒子(ナノゲル)を開発した。本研究では、ナノゲルおよびPspAを用いた肺炎球菌感染症ワクチンシステムの有効性を検討した。 PspAをナノゲルに内包させてマウスに経鼻投与すると、Th17およびTh2応答のみならず、高レベルの抗原特異的血清IgGおよび粘膜分泌型IgA(SIgA)抗体産生応答が誘導された。また、肺における肺炎球菌感染に対して防御免疫応答が誘導され、鼻腔粘膜における肺炎球菌数も減少した。さらに、ワクチン抗原であるPspAの神経系における蓄積は認められなかった。したがって、本研究により、ナノゲル経鼻ワクチンシステムの安全かつ効果的なワクチンデリバリーシステムとしての有効性が証明された。 2.鼻腔粘膜リンパ球の遊走におけるケモカインの役割 PspAをナノゲルに内包させてマウスに経鼻投与することにより誘導されるIgA産生細胞の鼻腔粘膜への遊走機構について免疫染色法およびFACSにより解析を行った。ケモカインCCL28は鼻腔粘膜組織において発現が認められるがPspA/ナノゲルワクチンにより発現が上昇しており、CCL28のレセプターであるCCR3およびCCR10が鼻腔粘膜IgA陽性B細胞に発現していた。さらに、抗CCL28中和抗体をマウスに投与することによって、IgA^+B細胞の鼻腔粘膜への遊走が阻害された。したがって、PspA/ナノゲルワクチンを経鼻投与されたマウスにおいて誘導されるIgA^+B細胞の鼻腔粘膜への遊走機構においてCCL28-CCR10/CCR3の相互作用が必須であることが示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ケモカインレセプターの機能を解析するために様々なケモカインレセプター欠損マウスを繁殖させていたが予想外に時間がかかってしまった。複数のレセプターの相補的な機能について解析するために、複数のレセプターを欠損したマウスを交配、繁殖させており、順次解析する予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
上記様々なケモカインレセプター欠損マウスを用いてその役割についてin vivoおよびトランスウェルアッセイシステムを用いてin vitroで解析する予定である。
|