Project/Area Number |
10J05612
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩田 倫太朗 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | オリゴジアミノ糖 / RNA二重鎖 / RNA干渉 / ドラッグデリバリーシステム / 二重鎖核酸 |
Research Abstract |
本研究では、「2,6-ジアミノ-2,6-ジデオキシ-α-(1→4)-D-グルコピラノースのオリゴマー(以下オリゴジアミノグルコースと略)」が、RNA二重鎖などとの核酸A型二重鎖と特異的に結合することを見出し、これらの研究結果について、論文誌にて発表した。 この特徴的な結果をRNA二重鎖から成るRNAi医薬の肝臓細胞へのドラッグデリバリーシステムへ応用するため、A型二重鎖結合性のオリゴジアミノ糖を基本構造とし、これにビタミンE、及びビタミンEアナログに連結させた新規分子の合成を目指した。このような分子は、RNAと複合体を形成し、ビタミンE残基が認識されることで脂質代謝系に取り込まれ、肝臓に輸送されることが期待できる。このような、より複雑な分子の合成にあたり、オリゴジアミノグルコースと比較し合成が簡便でかつ核酸A型二重鎖と特異的に結合することが可能な分子として「2,6-ジアミノ-2,6-ジデオキシ-β-(1→4)-D-ガラクトースのオリゴマー(以下オリゴジアミノガラクトースと略)」を新たにデザインした。実際に、オリゴジアミノグルコースの合成と比較し反応工程数、収率、精製工程数のいずれにおいても改善された合成経路を確立し、二種類のビタミンE誘導体連結型オリゴジアミノガラクトースを合成した。これらの化合物を用いて、RNA二重鎖との相互作用を評価するため、融解温度解析、CDスペクトルの測定を行ったところ、ビタミンEアナログ連結型オリゴジアミノガラクトース三量体は、オリゴジアミノグルコースと類似した融解温度の上昇、CDスペクトルの変化を引き起こすことが明らかとなった。 以上のように、オリゴジアミノガラクトースを介して、ビタミンEとRNA二重鎖との複合体形成が可能であることを示唆する実験結果を得た。これらの結果を、国際会議(ポスター発表1件)及び国内学会(口頭発表1件、予定)にて発表した。
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