超低損失電力素子実現に向けた炭化珪素における点欠陥の物性解明と制御法の確立
Project/Area Number |
10J05621
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川原 洸太朗 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 深い準位 / DLTS / EPR / 起源 / SiC / Z1/2 / 電子線照射 / ライフタイムキラー / 省エネルギー / 炭化珪素(SiC) / 点欠陥 / 深い準位制御法 / 熱酸化 / 深い準位低減メカニズム / 深い準位分布の予測 / 次世代パワーデバイス / 深い準位の制御 / イオン注入 / 反応性イオンエッチング |
Research Abstract |
次世代省エネパワーデバイスとして期待されているSiCデバイスの性能に大きな影響を与える深い準位(点欠陥)の制御法を確立するため、深い準位の起源(である点欠陥)を明らかにすることが本年度の目標であった。そのために、DLTS (Deep Level Transient Spectroscopy)による評価に加えEPR (Electron Paramagnetic Resonance)による評価を行い、両者結果を比較した。ただし、前者は点欠陥の電気的な情報(深い準位の特性)を得ることが可能な測定法であり、後者は点欠陥の原子構造を特定することが可能な測定法である。 これまでは、DLTS測定結果とEPR測定結果の比較において以下の二つの問題が存在し、深い準位と点欠陥の定量的な比較は行われてこなかった。一点目は、DLTS測定ではドナー密度より低いトラップ密度が要求されるのに対し、EPR測定では10^<16>cm^<-3>以上の高い欠陥密度が求められる点である。本研究では、異なるドナー密度を有する試料に対し、照射量を変えて電子線照射を行い様々なトラップ密度を有する試料を作製し、DLTSおよびEPR測定結果を比較できる条件を見出した。二点目は、DLTS測定では試料最表面付近のトラップ密度を測定するのに対し、EPR測定では試料全域の点欠陥数の合計を測定する点である。本研究では、機械研磨とDLTS測定を繰り返すことでエピ層全域のZ_<1/2>密度を測定することで、両測定結果の比較を可能にした。 両測定の結果、いずれの試料においても、深い準位の中ではZ_<1/2>センターが、点欠陥の中ではV_Cが最も高い密度を示した。さらに、いずれの試料においても、Z_<1/2>密度とV_C密度は一対一に対応することが判明した。以上の結果により、Z_<1/2>センターの起源はV_Cであることが明らかになった。本研究結果は、4H-SiCのライフタイムキラーであり最も重要な深い準位であるZ_<1/2>センターを制御する上で不可欠であり、産業・学術両面にインパクトのある結果であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、SiC中で最も重要な深い準位(Z_<1/2>センター)の起源を解明することに成功したため。研究最終年度に相応しい結果を得ることができたと考える。
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Report
(3 results)
Research Products
(12 results)