リゾホスファチジン酸産生酵素オートタキシンの生理機能の解明
Project/Area Number |
10J06237
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
有馬 直明 東北大学, 大学院・薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 生理活性脂質 / リゾホスファチジン酸 / 軟骨 / インテグリン / リゾリン脂質 / ゼブラフィッシュ |
Research Abstract |
ゼブラフィッシュで軟骨組織を観察するため、軟骨細胞特異的にGFPを発現するcol2a1:EGFPトランスジェニックゼブラフィッシュを確立した。このフィッシュに対し、LPA_1またはATXのアンチセンスモルフォリノ(MO)を投与した所、いずれにおいても下顎の軟骨細胞の配列の乱れが観察された。よってATXから産生されたLPAがLPA_1を介して軟骨細胞の配列制御を行っている可能性が示唆された。またwhole mount in situ hybridizationの解析結果から、LPA_1及びATXの発現部位は軟骨細胞であることが明らかとなった。 次にin vitoの系でこの分子メカニズムを明らかにすることを目的とし、軟骨細胞とその細胞外基質への接着作用に着目した。マウスより初代軟骨細胞を調製し、II型コラーゲンに対する接着能を評価した所、LPA_1 KOマウス由来の軟骨細胞においてその接着作用及びdishへの接着面積が有意に低下していることを見出した。一方でコントロールマウス由来の軟骨細胞はLPA刺激によって接着能が亢進することも明らかとなった。これらの実験結果から、LPA_1 signalがβ_1 integrinによる細胞接着作用を強めることで軟骨細胞の配置を制御すると考え、col2a1:EGFPフィッシュにβ_1 integrin MOを投与した所、LPA_1またはATX MOと類似の表現型が観察された。 本研究によって、軟骨細胞に発現しているATXがLPAを産生し、LPA_1を介して軟骨細胞の配置制御を行っていることが示唆された。これまでに個体レベルでATXがLPAを産生し、特定のLPA受容体へ作用させるという報告は存在せず、本研究はその可能性を初めて示唆した点で新規性がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)