Project/Area Number |
10J06340
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Genetics/Genome dynamics
|
Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
木島 隆之 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2010 – 2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | トランスポゾン / 集団遺伝 / 集団遺伝学 |
Research Abstract |
本研究における重要な点は、トランスポゾンのコピー数変動動態に加えて同時にトランスポゾンの配列の進化動態を詳細に示せることにある。また、トランスポゾン配列からトランスポゾンの転移活性を定義することにより、コピー数変動と転移活性との関係を示すことができる。トランスポゾンが数を増やすことにより宿主の適応度を下げるような選択が強く働く場合、すなわち、コピー数が少ない場合、転移活性は高いまま維持されることが示された。逆に、選択が弱い場合、すなわち、コピー数が多い場合は、転移活性を失ったコピーがその大部分を占めることが示された。ただし、この結果には重大な問題点がある。 現在のパラメタでは、一個体中でトランスポゾンが挿入可能なサイトの数が、選択が低い場合のコピー数の最大値の約二倍しかなく、現実的なモデルとはいえない。また、集団中では、ほぼすべてのサイトにトランスポゾンが挿入することになり、あるサイトにおけるトランスポゾンの固定確率が非常に高くなる要因ともなっている。この結果は、転移活性を失ったトランスポゾンが集団中に維持され続けるためには、ある程度そのサイトにおける頻度が高くなくてはならない事を示しているとも言える。ここから、転移活性の高いトランスポゾンは挿入多型を示すことが考えられる。実際に、Aluと言ったレトロトランスポゾンでは、コピー数とともに挿入多型を考慮してそのサブファミリーのエイジを推定している。また、出芽酵母での集団ゲノム解析からも同様の結果が示されている。以上、トランスポゾンの固定確率、トランスポゾンの頻度分布と転移活性の関係に関して結果をまとめ論文として執筆中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シミュレーションプログラムのバグの修正等に時間がかかり、当初の計画より遅れが生じた。
|
Strategy for Future Research Activity |
シミュレーションプログラムは構築済みであるため、解析に必要なデータの蓄積を行いつつ、解析を行い、順次論文へとまとめていく。パラメタ設定により非現実的な状態が作られる場合には、全てのデータを作りなおす必要性が出てくる。
|