骨格筋収縮中におけるカルニチントランスポーターの活性調節機構の解明
Project/Area Number |
10J06848
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sports science
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
古市 泰郎 金沢大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 骨格筋 / カルニチン / OCTN2 / 筋収縮 / 脂質代謝 / 細胞内局在 / 血流速度 / トランスポーター / 薬物動態 / 細胞膜輪送 |
Research Abstract |
カルニチンは骨格筋のエネルギー代謝に必須であり、その細胞内availabilityは脂質代謝の律速の1つである。骨格筋のカルニチンはトランスポーターOCTN2によってのみ供給されているが、骨格筋収縮中におけるカルニチン動態、およびOCTN2の役割については不明である。本研究では、筋収縮時に骨格筋はカルニチンの取り込みを増加きせるという仮説を検証し、さらに筋収縮中における OCTN2の挙動を捉えることを目的とした。 ラットin vivoにおける骨格筋へのカルニチン取り込み速度(CL_<uptake>)を評価するためにインテグレーションプロット法を用いた。電気刺激によって筋収縮を引き起こした脚では、CL_<uptake>が対照脚よりも有意に高値を示した。また、骨格筋のカルニチン固有クリアランス(CL_<int>)も筋収縮によって増加し、カルニチン輸送の増加は血流律速ではないことが示された。 続いて、筋収縮に伴うOCTN2の細胞内局在の変化を免疫染色とウエスタンブロッティングによって検証した。共焦点顕微鏡で腓腹筋のOCTN2の細胞内局在を筋収縮の有無で比較したところ、収縮脚では細胞膜タンパクであるジストロフィンとOCTN2の共局在性が強調された。また、高濃度塩処理を用いた分画方法によって細胞膜画分を抽出し、細胞膜のOCTN2量をウエスタンブロッティングによって定量した。その結果、筋収縮を行った筋では細胞膜画分におけるOCTN2量が対照脚より50%程度高値を示した。以上の知見から、筋収縮は細胞膜画分のOCTN2を増加させることが示された。 本研究の成果は筋収縮時のエネルギー産生の維持にOCTN2が機能的に関わっていることを示し、脂質代謝過程におけるカルニチン輸送調節の重要性を示唆した。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)