光合成に関与するペリジニンの超エネルギー伝達機能解明に向けた構造的特徴の意義
Project/Area Number |
10J07627
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
梶川 敬之 関西学院大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ペリジニン / フコキサンチン / 類縁体 / 合成 / カロテノイド / 光合成 |
Research Abstract |
本研究では、クロロフィルへの超効率的なエネルギー伝達を行うカロテノイド、ペリジニンが持つ特異な官能基の役割を明らかにすることを目的としている。その方法として、有機合成によりカロテノイド類縁体を創製し、そのエネルギー伝達効率を測定し、天然物と比較する手法を用いている。今年度は、ペリジニンと同様の機能を有するフコキサンチンに注目し、類縁体の合成およびエネルギー伝達効率の測定に向けた実験を行った。フコキサンチンに注目した理由は、Fucoxanthin-Chlorophyll a/c-Protein(FCP)complexが天然から多量に得られるため、量的な制限無く効率的にエネルギー伝達効率測定実験を遂行できるからである。さらに、ペリジニン類縁体を用いて見出した特異な励起状態の一般性を実証する意図もある。すなわち、超効率に関与するエネルギー準位であるICT準位の存在の一般性、および通常のエネルギー準位にはない、どのような化合物でも一定の位置に収束するという極めて特異な性質の一般性を実証することである。これが実証できれば機能解明研究をさらに進展させることになる。今年度は、昨年度に達成したフコキサンチンの全合成に基づき、共役鎖長、アレン結合およびカルボニル基を修飾した類縁体の合成に成功し、それら類縁体の分光学的測定を行った。さらに、昨年度に引き続きPeridinin-Chlorophylla-Protein(PCP)complexの再構築実験、ならびにFCP complexの単離・精製に成功し、フコキサンチンレスFCP complexの調製を試みた。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)