Project/Area Number |
10J07961
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Geometry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 祥司 東京工業大学, 大学院・理工学研究科(理学系), 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2011: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 位相幾何 / 結び目理論 / 線形表現 / ねじれアレキサンダー不変量 / 分岐被覆空間 / ライデマイスタートーション / 被覆空間 |
Research Abstract |
平成24年度は3次元球面の分岐被覆空間のトポロジーとその分岐点集合である結び目との関係性を、分岐被覆空間の位相不変量"ライデマイスタートーション"に注目して考察した。考察の成果として、分岐点集合となる結び目から定義される"ねじれアレキサンダー不変量"の特殊値から、二重分岐被覆空間のライデマイスタートーションの値を導出する公式を得ることができた。より正確には、二重分岐被覆空間のライデマイスタートーションが、ねじれアレキサンダー不変量の有における特殊値に補正項をかけることで計算できるという仕組みを解明し、その補正項の具体的な表示を与えることに成功した。 この成果は、平成23年度までに得られていた結び目群のメタベリアン表現に対するねじれアレキサンダー不変量の研究と結び目の外部空間に対する被覆空間のねじれアレキサンダー不変量の因数分解公式に基づいている。平成24年度は、結び目の外部空間の被覆空間と3次元球面の分岐被覆空間についての比較を詳細に行い、二重分岐被覆空間のライデマイスタートーションを求めるのに必要な補正項を導出した。本研究課題における研究目標について基本的な部分は、おおむね達成できたといえる。 また本年度は、リー群の既約表現の列に対応したライデマイスタートーションの漸近挙動についても考察を行った。双曲多様体に関する既存の結果を異なる幾何構造をもつザイフェルト多様体の場合に拡張する次の成果が得られた。まず、トーラス結び目の外部空間として表されるザイフェルト多様体に関する漸近挙動について考察を行い、主要項のオーダーを上から評価する不等式を得た。さらに、ザイフェルト閉3次元多様体についても考察を進めた結果、漸近挙動における主要項のオーダー及び収束値を決定することに成功した。
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