拡がった物体に対する非リーマン幾何学的モデルの確立
Project/Area Number |
10J08248
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
数理物理・物性基礎(理論)
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Research Institution | Kobe University (2011-2012) Tokyo University of Science (2010) |
Principal Investigator |
谷島 尚宏 神戸大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2011: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 微分幾何学 / 非リーマン幾何学 / フィンスラー幾何学 / 曲面論 / 拡がった物体 / 連続体力学 / 粘弾性体 / 非線形力学系 / 河口空間 / ボゾン変換 / 分数階微積分 / 位相欠陥 |
Research Abstract |
本年度は、弾性体など連続体に見られる特異点の幾何学的定式化を行った。マイクロポーラー連続体など、偶応力の存在によって応力が非対称になる場合に応力関数及び偶応力関数によって張られる曲面を導入した。それぞれの曲面の曲率を求め、応力と偶応力によって表現したところ、応力の非対称性が偶応力関数曲面の平均曲率の存在と対応付けられることが分かった。この曲率による表現を用いて非対称応力場における破壊条件を議論したところ、モールの応力円の中心や半径の対称応力場からのずれを偶応力関数曲面の平均曲率によって特徴付けられることが分かった。さらに具体的に特異点が存在する場合を考え、その周辺での応力場を幾何学量によって議論した。Edge dislocation、wedge dislocationに対する応力関数と偶応力関数を用い、それぞれの曲面の幾何学量を求めた。その結果、曲率は特異点が存在する領域の近傍のみで値を持ち、応力の非対称性による偶応力の効果は欠陥の周辺に限定されることが明らかになった。 さらに、本年度は岩石など粘弾性体のレオロジーについても幾何学的視点に基づく研究を行った。分数階微分の幾何学とレオロジーの熱力学によって一般化された構成則を導出するとともに、具体的に高温下における岩石や結晶の変形実験のデータを基に分数階微分の階数を決定した。 また、力学系の幾何学的研究としてロトカ・ボルテラ系など生態系の挙動に対して、常微分方程式系の不変理論(KCC-theoly)を適用し、安定性に関する議論を行った。特に、任意の点における解曲線の摂動に対する収束発散を示す偏差曲率と線形安定性との関係を調べた。その結果、偏差曲率テンソルの符号が捕食系と競争系を分ける指標となることが分かった。
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Report
(3 results)
Research Products
(19 results)