Project/Area Number |
10J08434
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
東城 友都 信州大学, 総合工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 巻物状カーボンナノチューブ / 弱局在 / リチウムイオン二次電池 / 電気二重層キャパシタ / グラファイト層間化合物 / 高温熱処理 / 露出エッジ / ポリマー化剥離法 / イソプロピルアルコール / 孤立化 / エッジ状態 |
Research Abstract |
本年度の研究では、巻物状カーボンナノチューブ(巻物状CNT)の特質の有用性を示すと共に巻物状CNTの応用分野拡大を目指すために、単一およびバルクの巻物状CNTの電子的・磁気的・電気化学的特性の評価を行なった。 20K以下の極低温時における巻物状CNTの温度-磁気抵抗率特性の測定から、ゼロ磁場近傍に二次元構造のグラフェンと同様の電子の弱局在(WL)現象が観測され、巻物状CNTは他の一次元構造とは異なる電子状態にあることが示唆された。この際、巻物状CNTの結晶性向上のために施した熱処理の温度によって、WL現象の発現・消失が確認されたため、熱処理温度によってWL現象の発現条件を制御できることが推察された。これにより巻物状CNTの磁気デバイスへの応用が期待された。 密度汎関数法および非平衡グリーン関数法に基づく科学計算において、巻物状CNTは層間の電子相互作用により常に金属的な性質を示すことが予測された。また巻物状CNTでは巻き数よりも層間距離やエッジ構造に依存してコンダクタンスが変化することが判明した。 巻物状CNTをリチウムイオン二次電池(LIB)の負極に応用した際、同一次元構造体の同軸状CNTに類似した充放電曲線となったが、巻物状CNTの特異構造に由来して、同軸状CNTやグラファイトといった炭素材料よりも大充放電容量が得られることが明らかとなった。そのため、巻物状CNTは今後のLIB応用の要になることが期待された。また電気二重層キャパシタ応用時には、電極表面で酸化還元反応が生じ、擬似容量が確認された。このため、擬似容量を利用したレドッグスキャパシタへの応用展開が期待された。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)