cIAP1のユビキチン化を利用した標的タンパク質分解誘導剤の開発とその応用
Project/Area Number |
10J09667
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Drug development chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 幸裕 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | タンパク質分解誘導剤 / cIAP1 / 天然物由来化合物 / cucumin類 / プロテインノックダウン法 / CRABP |
Research Abstract |
私の特別研究員としての研究課題は「cIAP1のユビキチン化を利用した標的タンパク質分解誘導剤の開発とその応用」であるが、当初はAR(androgen receptor)およびER(estrogen receptor)を標的としたタンパク質分解誘導剤の創製を目標としていた。実際には比較的早い段階で目的が達成できたため、より複雑なタンパク質分解誘導剤の合成のための技術獲得と天然由来化合物に対する本法の拡張を目指し、研究を遂行した。具体的には高い抗菌活性を有するが、全合成が報告されていない天然由来化合物、ククミンB(cucumin B)の全合成研究を行った。また、全合成達成後には、ククミンBとcIAP1に結合するベスタチン類縁体をリンカーで連結させた化合物を合成し、タンパク質分解誘導剤としての応用研究を目指すべく研究に着手した。これはタンパク質分解技術を用いて、連結化合物によって分解されるタンパク質を特定することでククミンBの生体内標的タンパク質の同定を目標とした応用研究である。ククミンBの全合成計画であるが、シクロプロパンケタールを用いた[3+2]分子内環化付加反応を鍵反応とし、購入可能な化合物よりおよそ15工程で全合成を行うことを計画した。鍵反応である分子内環化付加反応に用いる基質合成において、その中間体化合物が不安定性を示し、本中間体の合成が困難であった。種々合成法を検討した結果、本中間体合成は達成できたものの、現在のところさらに合成を進めるほどの量は確保できていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初AR(androgen receptor)およびER(estrogen receptor)を標的としたのタンパク質分解誘導剤の創製を目標としていたが、それらは達成できた。天然物由来化合物への応用研究まで着手でき、当初の計画以上に研究が進められた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は標的としたタンパク質の分解誘導剤の創製が目的であった。その目的は達成できたものの、本技術を利用した応用研究未だ不十分である。今後はタンパク質分解剤の創製のみならず、その応用も視野に入れた取り組みが必要である。具体的には難治性疾患に関連タンパク質の分解誘導剤の創製や、分解技術を利用したケミカルバイオロジー研究、さらにはスクリーニング系への応用が考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)