Project/Area Number |
10J10088
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂本 陽介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2010 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 対流圏化学 / 不均一反応 / ハロゲン化学 / 質量分析法 / 大気化学 / 質量分析 / ヨウ素 |
Research Abstract |
対流圏での、特に海洋上でのハロゲンの生成メカニズムを解明する事は、オゾンの消失過程を理解する上で大きな部分を占めていることは良く知られている。しかし、現状で報告されているハロゲン生成メカニズムをもちいたモデル計算では、観測データを十分に説明する事が出来ていない。未知のハロゲンの生成メカニズムとして今一番研究が望まれている分野は不均一反応を介したハロゲンの生成メカニズムである。そこで、"ハロゲンの不均一反応による生成メカニズムの解明"を研究目的として選択し、特に反応性の高いヨウ素に焦点をあて研究を行った。 多面的にヨウ素の不均一反応を介した生成機構を調べるために、前年次に設計、開発した質量分析器を用いた不均一反応生成物測定装置を用いて、大気でのヨウ素の生成経路の一つと予想されているオゾンとヨウ素イオンの不均一反応の研究を行った。本年次の研究結果より、鉄イオンが反応場に存在する場合、主生成物であるヨウ素の放出が大きく増加する事が判明した。本研究で開発した装置と同時にUV-VIS吸収分光計やエレクトロスプレー質量分析計を用いて溶液内での反応を追跡した。測定結果より、鉄イオンによる反応促進効果は鉄イオンがOH-を捕捉するためである事が判明した。本研究結果により、OH-を捕捉しpH緩衝剤として働く化学種の存在によるヨウ素の放出増加が示唆されるため、これまで多くが不明であったヨウ素放出経路解明に大きく貢献すると考えられる。 上記研究と平衡して、大気ハロゲンとの反応が考えられるHO_2ラジカルの測定や、フェニルペロキシラジカルの生成収率の圧力依存の測定を行った。
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