LAT1/CD98を介する細胞成長シグナルの分子機構の解明
Project/Area Number |
10J40082
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西中 由美子 大阪大学, 医学研究科, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2011: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アミノ酸トランスポーター / 癌細胞 / タンパク質相互作用 / 細胞成長 / LC-MS/MS / タンパク質間相互作用 / シグナル / mTOR |
Research Abstract |
LAT1(L-type amino acid transporter1)は大型中性アミノ酸をNa+非依存的に輸送する癌細胞特異的アミノ酸トランスポーターであり、1回膜貫通型糖タンパク質である補助サブユニット(CD98hc/4F2hc)とジスルフィド結合を介して複合体を形成することで細胞膜に局在し機能発現する。 CD98hcは発生初期や腫瘍細胞に高発現するとの報告があり、アミノ酸トランスポーターの補助因子としてだけでなく多機能性タンパク質として癌細胞増殖シグナルに関与していると考えられる。本研究では、細胞膜に存在するCD98hcが、細胞増殖に関わるシグナル分子の上流に位置し細胞外から細胞膜を経由した細胞内への情報伝達によって細胞の成長・増殖を制御している可能性を検証するため、LAT1/CD98hcと相互作用する分子群の同定を試みた。ヒト膀胱癌細胞株T24の細胞溶解液を試料として1)CD98hc-N末端領域GSTプルダウン法あるいは2)CD98hc特異的モノクローナル抗体を用いた免疫沈降法によって共沈降してきたタンパク質を、我々の研究室で改良したLC-MS/MS法により解析しCD98hcと結合する候補分子群を同定した。同定された分子の中には、LAT1などCD98hc軽鎖として知られる分子群(xCT、ASCT2)や既知の相互作用分子(インテグリン、CD147、GLUT1等)が含まれており、従来難しいとされてきた膜タンパク質のプロテオミクス解析が我々の方法により確実に解析できていると考えられた。既知分子以外に同定されたタンパク質には、刺激に応答して細胞増殖シグナルを発動する分子やT細胞活性化に関わる分子、その詳細な機能は未知であるものの癌化に伴って発現増強する分子などが含まれており、LATI/CD98hcを中心とする細胞増殖シグナル伝達機構の解明に大きく前進したと考えられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)