Project/Area Number |
10J57071
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied entomology
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松尾 和典 九州大学, 大学院・農学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2010 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 寄生蜂 / 同定システム / 寄主範囲 / 分類学的再検討 / 分類 / 害虫 / 天敵 |
Research Abstract |
生物的防除資材として有望なオナガコバチ科に焦点をあて、形態情報や生態情報、DNA情報を利用した包括的同定システムの構築を目的としている。今年度の実績は以下のとおり。 1、同定システムの構築 野外調査で得られた個体に加え、国内研究機関やロンドン自然史博物館、スミソニアン博物館に所蔵されている日本産種のタイプ標本を観察し、形態情報を収集した。また、野外調査や既知の寄主情報の整理から、多くの新寄主記録が得られている。台湾においても同様の調査を実施している。 その結果、国内から12属75種を認め、17未記載種と7既知種の日本からの新分布記録、1種の同物異名を発見した。日本産、台湾産のほぼ全種について形態を記述し、また、同定に必要な胸部などの写真を撮影している。これに基づいて、日本と台湾の既知種を含めた形態による同定システムを構築した。検索表形式になっており、近縁種を絞り込みながら同定することが可能になった。また、寄主利用について、52新寄主記録が得られ、寄主情報からも候補種を絞り込むことが可能になった。種数の最も多かったTorymus属については、既知種のDNA情報を集積し、相同性を検索することができる。以上の同定システムに関する成果は順次論文発表する予定である。今年度は、台湾産既知種と未記載種の分類学的検討を試み、形態に基づく同定システムを発表した。 2、既知種に関する情報公開 野外でオナガコバチが得られ同定が必要になったとき、日本では何種が記録されているのか、また、それらはどのような生活をしているのかを調べる必要がある。このような情報は今のところ散逸しており、これらを調べるだけでも大変な労力を伴う。そこで、既知情報を整理し、公開することで、同定の円滑化が期待される。そのため、今年度はホームページを作成し、日本産既知種の情報を公開した。このホームページでは、目録や種ごとの寄主・分布情報を公開した。
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