貨幣・金融を中心とする近代世界システムにおけるインドと中国の比較
Project/Area Number |
11113204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒田 明伸 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (70186542)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | インド幣制 / 伝統幣制 / 貨幣需要の季節性 / 銀の国際移動 / 世界システム |
Research Abstract |
インド近代幣制は植民地期以前の伝統幣制の特質を継承しており、かつインド伝統幣制と中国のそれとは極めて類似した側面をもっていたことが、明らかになった。1930年代になってもインドでは、貨幣需要の季節性や不活発な内国為替という伝統的特質を引き継いでいた。それらは局地的な貨幣需給の自律性の現れとみることができる。その淵源を探ると、18世紀後半のベンガル地域の貨幣使用のあり方に典型的な原器を見いだすことができる。そこでは同じ銀でありながら、様々な銀貨が地域ごとに異なった選好に基づいて使用され、かつ同一地域でも商品ごとに違う貨幣が選好されることさえあった。これは19世紀の中国でも見られた現象であり、「雑種幣制」などと形容された。17から18世紀世界の産出された銀の3分の1づつが、それぞれインドと中国に流入したとも言われるが、どちらにおいても銀は地域ごと用途ごとに差別化されて流通したのである。全世界的な銀流通、ひいては貿易全体を支えていたのがインド・中国の銀需要であることを考慮すると、国際的な兌換性を強めるはずの銀の国際移動が、現地ではその兌換性を制限する動きを伴っていたことは、世界システムの初期のあり方に関して重大な知見である。
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Report
(1 results)
Research Products
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