Project/Area Number |
11115204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
源栄 正人 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90281708)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 直下型地震 / 長町-利府断層 / 地盤構造 / 微動観測 / 地震動分布 / 地震動の方向性 / 建物被害 / 地震動予測 |
Research Abstract |
直下地震により発生する地震動予測において、震源の不均質性や地盤の不整形性を考慮する必要があることは兵庫県南部地震やノースリッジ地震の経験からも重要性が指摘されてきている。100万都市仙台においても町長-利府断層が市内を走りこの断層を対象にしたM=7クラスの地震に対する被害想定が行われてきている。本研究ではまず、1998年9月15日長町-利府断層の断層面の一部で起こったと見られる地震(M=5.0)の際に仙台地域の約40地点で観測された強震記録を用いて、地震動の方向性、地盤構造と地震動分布の関係等を整理するとともに、地震動特性と建物被害の関係を整理し研究論文としてまとめた。地震動の特徴としては断層直交方向の成分が卓越したこと、0.5秒以下の短周期成分が卓越したこと、丘陵地での地震動が大きかったことが分かり、これらの特徴と建物被害状況はは極めて調和的であった。 次に単点微動観測を仙台地域の強震観測点と温泉ボーリング地点の43個所で行い、水平と上下スペクトル比により得られる卓越周期のコンタを描くとともに、アレー微動観測や宮城県により行われた反射法探査などによる深部地盤構造に関する情報の整理を行った。 さらに、長町-利府断層を想定した地震(M=7.2)を対象に、強震動予測を行った。方法論的には、統計的波形合成法の考え方に基づき、断層面にランダムな不均質すべり分布を考えた場合の地震動評価を非定常ランダム応答理論により統計的に行う方法を開発した。検討例として、仙台市中心部における地盤構造を考慮した地震動の空間分布や各地点における地震動のエネルギー応答特性の評価を行い、断層の不均質すべりが地震動特性に及ぼす影響を検討して論文としてまとめた。これらの研究成果は都市・地域における構造物群の被害想定を考える上で貴重な資料となると思われる。
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