観測地震動に基づく建築構造物付加ダンパーの最適配置
Project/Area Number |
11115216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹脇 出 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20155055)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ダンパー最適配置 / 地震観測 / 構造制御 / 建築構造設計 / 設計用地震動 |
Research Abstract |
本研究の目的は,設計用地震動や構造物特性の不確定性を考慮した上での粘性ダンパーの有効配置理論を展開することにある。本年度において以下の成果を得た。 1.1次元層状地盤で支持された剪断型構造物モデルおよび曲げ剪断型構造物モデルについて,層状地盤下方の半無限弾性地盤への逸散減衰を考慮するために粘性境界を設定した。これらのモデルに独自のSDS(steepest direction search)法を適用し,最適ダンパー配置および容量を付加ダンパーの総量レベルごとに連続的に求める方法を展開した。伝達関数を有効に用いる本手法では,比例減衰モデルと非比例減衰モデルを区別することなく統一的に扱うことが可能である。 2.種々の地盤特性モデルについて最適ダンパー配置を求め,表層地盤特性が上部構造の最適ダンパー配置に及ぼす影響を明らかにした。特に,上部構造1次固有周期と表層地盤の1次固有周期の関係が最適ダンパー配置に大きな影響を及ぼすことが明らかとなった。 3.鉛直アレー観測地震動に基づき,構造物(および表層地盤)の剛性と減衰を同時に同定する新しい方法を開発した。本同定法をダンパーが設置される構造物やその直下の地盤に適用することにより,主体構造や表層地盤の剛性が高精度で明らかとなり,本最適ダンパー配置法の信頼性が向上すると期待される。 4.主体構造の剛性と付加ダンパーの減衰係数の両者を同時に最適化する方法を展開した。両者は構造物の応答低減に協力して関わるため,同時に最適化することは一般に困難である。本研究では,増分型逆問題手法を有効に用いることでこの困難点を克服できることを示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)