金属錯体抗生物質・センサー蛋白質による遺伝子発現制御機構
Project/Area Number |
11116222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
杉山 政則 広島大学, 医学部, 教授 (30106801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 孝則 広島大学, 医学部, 助手 (70274058)
大谷 和弘 広島大学, 医学部, 助教授 (20203820)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | X線結晶構造解析 / 構造生物学 / Streptomyces verticillus / 耐性遺伝子 / トランスポゾン / ブレオマイシン |
Research Abstract |
センサー蛋白質BLMAとブレオマイシン(Bm)複合体の結晶を作製し、そのX線結晶構造解析を行なった。その結果、Bmの金属結合部位および2つの糖はlarge concavityに、リンカー部位およびビチアゾール部位はlong grooveに収容されていた。金属結合部位を構成するβ-aminoalanine,pyrimidyl propioneamideおよび糖部分のひとつguloseは、蛋白質分子と水素結合を形成し、安定化されていた。また、ビチアゾール部位は、片側からPhe33およびPhe38のスタッキングにより安定化されており、もう一方側からは、Pro101の疎水的相互作用により安定化されていた。一方、リンカー部位は蛋白質分子と相互作用しておらず、蛋白質にゆるく結合しているものと思われた。また、BmのN末端アミン部位は、電子密度図上で観測されず、非常にflexibleな構造をとっているものと推測された。複合体構造をBm非結合型BLMAと比較すると、両者の間で際立った構造変化は認められなかったものの、Ser100-Gly103からなるループがBm結合部位の方向へ数Åシフトしていることがわかった。この構造変化は、Pro101をBm分子に近づけ、ビチアゾール部位を疎水的相互作用により安定化するために重要であると考えられた。 本複合体構造におけるBmは金属と配位していないものの、その金属結合部位は金属と配位できるコンフォーメーションをとっていた。また、Bmのβ-aminoalanine部位のα-アミノ基は、金属配位部位である平面の上方に位置しており、かつ、柔軟性を持った構造をとっていた。 また、トランスポゾンTn5由来のセンサー蛋白質/Bmとの複合体におけるBmの結合様式は、BLMA/Bm複合体のそれとほぼ同じであった。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)