Project/Area Number |
11116223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
林 高史 九州大学, 工学研究科, 助教授 (20222226)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 生物無機化学 / ヘムタンパク質 / ミオグロビン / 分子認識部位 / チトクロムc / ペルオキシダーゼ活性 / タンパク質機能変換 / タンパク質複合体 |
Research Abstract |
本研究では、ヘムプロピオン酸側鎖に化学修飾を施すことで、ミオグロビン表面に基質認識部位を人工的に構築し、得られた再構成ミオグロビンの酸化反応触媒としての機能を発現させることをめざし、具体的には次の3点の研究を行った。 (I)ミオグロビン表面への分子認識部位導入のデザイン:ヘムプロピオン酸末端に合計8個のカルボン酸を修飾し、アニオンドメインを表面に有するミオグロビンの再構築を行い、ミオグロビンとカチオンドメインを有するチトクロムcの安定なタンパク質複合体を得た。 (II)チトクロムcとの人工的複合体によるチトクロムc(II)の触媒的酸化反応の追跡---チトクロムcペルオキシダーゼモデルの構築:過酸化水素によって調製した高酸化状態再構成ミオグロビンからチトクロムc3価への電子移動反応をストップドフローで追跡し、ミオグロビン表面の認識部位を介して反応が加速されていることを確認した。 (III)小分子基質の選択的一電子酸化反応---ペルオキシダーゼモデルの構築:ヘムポケット入り口に疎水性場を合成化学的に構築することにより、フェノール誘導体が選択的に捕捉され、高酸化ヘムから円滑な一電子酸化反応が触媒されることを、反応速度測定実験から明らかにし、ミオグロビンのペルオキシダーゼ活性を向上させることに成功した。 以上、本研究において、化学的立場からタンパク質表面へ多様な認識部位をデザインし、ミオグロビンの機能変換(ペルオキシダーゼ活性の獲得)を行った。
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