界面活性剤ミセルによる導電性高分子膜の構造制御とエネルギー貯蔵デバイスへの応用
Project/Area Number |
11118221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
直井 勝彦 東京農工大学, 工学部, 助教授 (70192664)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | スルホン酸系界面活性剤 / π共役系導電性高分子 / 金属酸化物 / 導電性高分子同時生成膜 / エネルギー貯蔵デバイス材料 |
Research Abstract |
1.研究実績 スルホン酸系界面活性剤を電解質としたピロールモノマー水溶液中で、アルミニウム電極を陽極酸化することにより、Al_2O_3/ポリピロール(PPy)膜が同時生成することを我々は見出しており、生成膜の評価とコンデンサ特性を検討してきた。本年度の研究で、タンタル電極上においても同様に界面活性剤を使用することでTa_2O_5/PPyおよびTa_2O_5/ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDT)の同時生成が可能であることが判明した。そこで生成膜の特性を評価し、タンタルコンデンサヘの応用を検討した。0.1Mn-ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム(SDBS)と0.01MのPyあるいはEDTモノマー水溶液中でTa箔を陽極酸化した際の通電荷量(Q)と化成電圧(V_f)の関係より、Ta_2O_5と導電性高分子の生成挙動を比較すると、いずれも電解初期に高分子の生成が優先しその後Ta_2O_5の生成が優先する傾向にあることが確認された。ただし、ピロールの場合にはブレイクダウンまでの電圧上昇が緩やかでありPPyの生成比率が高いのに対して、EDTでは最初のQが100mQ以下の時点でPEDTの生成はほぼ終わり、その後Ta_2O_5の生成が優先していると考えられた。また同時生成によるPEDTについて電気伝導度を測定した結果、20Scm^<-1>以上の値を示したことから、PEDTについてもPPyと同等の優れたコンデンサ特性を得ることが期待できる。 2.今後の展望 界面活性剤であるスルホン酸類の構造やその濃度を変化させたときのTa_2O_5およびPEDTの成長に及ぼす影響を調べ、上記メカニズムを検証していきたい。また本法により作製されるTa/Ta_2O_5/PPyの層構造はタンタル電解コンデンサ素子そのものであり、新しいコンデンサ素子作製法としても期待される。さらに生成したTa_2O_5膜の誘電率やその周波数特性にも興味が持たれる。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)