Project/Area Number |
11118223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐治 哲夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60142262)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 銅フタロシアニン / 泳動電着 / 薄膜 / トリフルオロ酢酸 |
Research Abstract |
本研究では、銅フタロシアニン(CuPc)薄膜の形態を制御することを目的として、トリフルオロ酢酸溶液中のモノマー状のCuPcプロトン付加体の泳動電着によりCuPc薄膜の作成を試みた。吸光度の濃度依存の解析より、第一段階での生成物にはCuPcにトリフロオロ酢酸が2分子配位し、第二段階での生成物には4分子のトリフロオロ酢酸が配位していることが明らかとなった。薄膜作成にはトリフルオロ酢酸とジクロロメタンの混合溶液にβ-型CuPcを溶解した溶液を用い、泳動電着した結果、陰極側のITO上にCuPc薄膜が生成した。得られた薄膜をα-型で、得られた薄膜のSEM像写真より、いずれの薄膜も密な繊維状の結晶より構成されており、時間とともに太く大きくなっていた。一方、ミセル電解法や微粒子の泳動電着の場合では結晶の大きさは電解時間に依存しなかった。このように、結晶が時間とともに成長したのはモノマー状のCuPcが析出するためと考えられる。トリフルオロ酢酸の濃度が高いと得られる薄膜はより粗な繊維状の結晶より構成されていた。これは泳動で電着したプロトン付加体の中のCuPc・H_4^<4+>の割合が増加し、プロトンの還元により生成するCuPc結晶の成長が遅いことに起因すると考えられる。さらに、他のフタロシニン類(MPc,M=H_2,Fe,Ni,Zn,VO)の薄膜についても本法により作成できることが明らかとなっている。
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