Project/Area Number |
11118255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
原田 明 九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (90222231)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 電極界面 / フェムトケミストリー / 超高速分光 / 光熱変換現象 / 無輻射過程 / 金結晶電極 / 電気化学 / ナノ空間エネルギー移動 |
Research Abstract |
本研究では、電極界面吸着分子について数〜数100fsで起こる超高速化学現象(フェムトケミストリー)を探索・解析することを目的とした。固液界面の超高速化学現象を発熱を介して観測するという着想から、超短パルスレーザーを用いて金属単結晶電極/液体界面の過渡反射率測定を採用している。昨年までに、申請者らは多結晶白金電極・多結晶金電極で超高速応答が電極電位や支持電解質に依存することを見出している。そこで、実験的にこの現象の追求・解明すること、および、吸着分子の関与する超高速相互作用の探索を試みた。金単結晶系を試料として検討し、以下の研究成果を得ている。これら結果は、まとめて報告準備中である。 1.電気化学系の単結晶金(111)面での超高速応答を測定し検討した。単結晶は自作した。釣り下げ法によって電流電位曲線を得て直ぐに超高速応答の電位依存測定に入れる装置とした。 2.金単結晶/電解質系の定電位過渡反射率応答測定を行い、多結晶の場合と同様に、〜数100fsの超高速応答の電極電位依存の観測に成功した。電位依存はわずかではあるので、サイクリック電位走査測定を併用して確認を取る手法を開発した。 3.電解質溶液中の支持塩の濃度や種類の違いが超高速応答の電位依存に及ぼす影響を検討した。過塩素酸の0.1M溶液で電位依存が大きく、高濃度ほど電位依存が少ないこと、硫酸溶液では電位依存が観られなくなることが解った。これらから、金表面に近接する水分子の振動が超高速緩和のダイナミクスに影響していると推論した。 4.単結晶金(111)面をアルカンチオールで修飾した系で同様な検討を行った。未修飾系より緩和が遅いことを見出した。また、この系においても超高速応答が電位依存を示すことを見出した。この結果から、吸着分子の関与する超高速相互作用があることを示された。
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