金属イオン注入による酸化物半導体薄膜・単結晶の光触媒特性の制御と作用機構の解明
Project/Area Number |
11118266
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
山下 弘巳 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (40200688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 雅也 大阪府立大学, 工学部, 助手 (80305648)
安保 正一 大阪府立大学, 工学部, 教授 (70094498)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 光触媒 / 酸化チタン光触媒 / イオン工学 / 環境触媒 / イオンビーム / イオン注入 / 太陽光利用 / 酸化チタン薄膜 |
Research Abstract |
酸化チタン光触媒が機能するためには紫外光の照射が必要である。しかし、より実用的な利用を目指すためには、生活空間に豊富に存在する可視光や太陽光の照射で効率よく機能する酸化チタン光触媒の開発が切望されている。我々は、従来の化学的手法にはないユニークな特長を有するイオン工学的手法を利用して新規な光触媒の創製を目指し研究を行っている。本研究では、ドライなプロセスとしてのクラスターイオンビーム(Ionized Cluster Beam:ICB)法を用いてシリカガラス基板上に、透明な酸化チタン薄膜光触媒を調製することを検討した。さらに、イオン注入法によりCrやVイオンを酸化チタン薄膜に注入することで、可視光照射下で効率よく機能する酸化チタン薄膜光触媒の調製に成功した。光触媒反応としてNO分解反応やアルコール液相酸化分解反応を検討し、可視光照射下での光触媒反応性を検討し、また、光触媒のキャラクタリゼーションとしてUV-VIS吸収、XRD、XAFS、ESR測定などを行うとともに分子軌道計算を行い、実験的にも理論的にも金属イオン注入により酸化チタン光触媒が可視光応答性を発現する機構の解明を試みた。これらの結果よりイオン注入法が注入金属イオンを高分散状態かつ低酸化状態(3〜4価)で酸化チタン結晶中のTi^<4+>イオンと置換することができる最も有用な手法であり、この置換を実現することで酸化チタン光触媒に可視光応答性が発現することが明らかにできた。
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Report
(1 results)
Research Products
(15 results)