両親媒性分子が形成する構造規制液ー液界面の光電気化学反応を利用した能動的制御
Project/Area Number |
11118268
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
酒井 秀樹 東京理科大学, 理工学部・工業化学科, 助手 (80277285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 正彦 東京理科大学, 理工学部・工業化学科, 教授 (40089371)
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Project Period (FY) |
1997 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 両親媒性分子 / アゾベンゼン / 分子集合体 / ベシクル / ミセル / 光異性化 / 可溶化 / フェロセン |
Research Abstract |
両親媒性分子は溶液中でミセル・ベシクルなどのナノメータースケールの分子集合体を形成する。これらの集合体は分子レベルで構造規制された液ー液界面を構築しており、そこでの(光)電気化学反応は通常のバルク溶液中での反応とは異なる興味深い挙動をとるごとが予想される。本研究では、I)光電気化学的な刺激により分子の構造・物性が大きく変化するアゾベンゼン修飾両親媒性分子を用いたベシクル形成の能動制御、ならびにII)分子集合体内部に可溶化された疎水性プローブ(フェロセン)の特異な電気化学挙動について検討した。 I)アゾベンゼン修飾両親媒性分子を利用したベシクル形成の光電気化学制御 二分子膜から構成されるベシクルは、ドラッグキャリアーや微小反応場などとしての応用が期待されている。さらに、ベシクルの形成を(光)電気化学的にスイッチングすることができれば、内包させた薬物や香料の徐放性の制御への応用も期待できる。本研究では、アゾベンゼン修飾カチオン性両親媒性分子(AZTMA)と、アニオン性両親媒性分子(SDBS)を混合することにより安定なベシクルを調製し、その形成ー崩壊を光電気化学的に可逆制御することを試みた。AZTMA(トランス体)/SDBS/H_2Oからなる混合水溶液においてベシクルの自発的に形成が認められ、このベシクルがAZTMAの光異性化反応により崩壊と再形成を可逆的に繰り返すことが分かった。 II)アニオン性ミセル内部に可溶化されたフェロセンの特異的な電気化学挙動 種々の両親媒性分子が形成するミセル中に可溶化された疎水性の電気化学プローブ(フェロセン)の電気化学的挙動について検討を行った。その結果、アニオン性のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)中に可溶化されたフェロセンのCVには、フェリシニウムイオンとSDSの静電的相互作用により複数の酸化電流ピークが観測されることが分かった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)