Project/Area Number |
11119243
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
岡野 多門 鳥取大学, 工学部, 助教授 (20112104)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 水溶性ホスフィン錯体 / デユアル触媒 / 逆相間移動錯体触媒 / スルホン化ホスフィン / 二相系反応 / 3-イソクロマノン / カルボニル化反応 |
Research Abstract |
本研究では触媒溶液の分離が容易な二相系錯体触媒反応の開発を目指し、カルボニル化による3-イソクロマノン合成を検討した。従来カルボニル化による3-イソクロマノン合成には1)o-C_6H_4(CH_2Cl)_2のヒドロキシベース存在下の反応と2)o-C_6H_4(CH_2OH)_2の酸性ヨウ素イオン存在下の二反応が知られている。しかしいずれも両親媒性溶媒が必要であり、生成物の分離は困難であった。疎水性ホスフィン錯体触媒は二相系溶媒条件で1)の反応に活性を示さないが、PdCl_2[PPh_2(m-C_6H_4SO_3Na)]は高い効率でクロマノンを与えた。有機相としてはもっとも安価で回収の容易な飽和炭化水素溶媒が最も良い結果を示し、この水溶性錯体が逆相間移動触媒と金属触媒の二つの機能をもつデユアル触媒として働いていることを示す。配位子効果は、親水性ホスフィンの内でも新油性の強いほうが高い活性を示し、またこの程度の新油性では触媒の分離に問題がないことがわかった。一方、2)のカルボニル化反応では基質が水溶性であるため、水だけを溶媒とする系が可能であった。従来の疎水性錯体では両親媒性溶媒を使用するため、溶媒の極性が低下し、アルコールのヨウ素化が阻害される。しかし本系では少量の四級のアンモニウム塩の存在下でヨウ素化が進行するため、低圧の一酸化炭素下でもクロマノンを生成した。 前者の水溶媒系カルボニ化反応では、はじめに有機層を分離することで原料と油溶性副成物を除くことができ、水層を酸性化することで容易にクロマノンと触媒水溶液を分離できる。後者では反応後クロマノンが自然に触媒水溶液から分離してくる。従って二相系クロマノン合成法は経済的にも環境的にも有利であることが証明できた。
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