π-アリルニッケル,π-アリルバラジウムを経由する触媒的な新規結合形成・切断反応
Project/Area Number |
11119253
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田丸 良直 長崎大学, 工学部, 教授 (80026319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 修司 九州大学, 有機化学基礎センター, 助教授 (80217033)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | ニッケル / ブタジエン / ジメチル亜鉛 / イソプレン / 三成分連結反応 / 触媒反応 |
Research Abstract |
ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのC4、C5ジエンはポリマー原料として工業的に重要な化合物である。しかし、これらの化合物の付加価値の高い利用法は充分に開発されているとは言えない。本研究ではブタジエン、イソプレンに高い付加価値を与える反応として、ニッケル触媒によるジメチル亜鉛、ジエン、カルボニル化合物の3成分連結反応を開発した。即ち、ニッケルアセチルアセトナートを触媒として(0.1〜0.05当量)、室温でジメチル亜鉛、ブタジエン、ベンズアルデヒドを窒素雰囲気下で撹拌すると1-フェニル-3-ヘキセノールが高収率で得られた。一方、カルボニル化合物としてアセトンと反応させると、ブタジエン2分子が反応して生成した1,1-ジメチル-3,7-デカジエン-1-オールが選択的に、かつ高収率で得られた。これは、(ジメチル亜鉛、2分子のブタジエン、アセトンの)4成分連結反応を一挙に行ったことになる。なお、これらの反応で得られたオレフィンはすべてトランス体であった。 同様の反応がイソプレンを用いても進むことも明らかにした。但し、この場合はカルボニルの種類に無関係に3成分連結反応が選択的に進み、1-置換3-メチル-3-ヘキセノールを与えた。この反応は極めて高い位置選択性を示すものの、残念なことに、立体選択性は殆どみられず、シト、トランス混合物が得られた。現在、この反応に立体選択性を持たせるべく、検討中である。これらの生成物は適当な位置に適当な酸化度をもつ化合物であり、医薬品合成中間体として興味深い。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)