Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
インターエレメント化合物を初めとする広範な有機基質の新反応開拓をめざし、従来の三級ホスフィンを補助配位子とする単核貴金属錯体反応場に代わる新しい多核金属反応場として、窒素、イオウ、酸素などへのヘテロ原子で貴金属原子間を架橋した新規二核および三核錯体の合成を行った。[Cp^*RhCl(μ_2-Cl)]_2(1,Cp^*=η^5-C_5Me_5)から容易に得られる単核錯体Cp^*Rh(C_6H_4S_2―1,2)と[Cp^*Rh(acetone)][ClO_4]_2との反応により、中心金属の価数や架橋配位子のタイプ・数の異なる一連の新規二核ロジウム錯体[Cp^*Rh(μ_2C_6H_4S_2―1,2)(μ_2-Cl)RhCp^*]ClO_4(1)、Cp^*Rh(μ_2-C_6H_4S_2―1,2)RhCp^*(2)[Cp^*Rh(μ_2-C_6H_4S_2―1,2)μ_2-H)RhCp^*]CIO_4(3)および三核錯体[(Cp^*Rh)_3(μ_3―C_6H_4S_2―1,2)(μ_2-Cl)_2][ClO_4]_2(4)が得られることを見いだした。また、Cp^*Rh(C_6H_4O_2―1,2)を前駆体として同様の反応を行うと、(1)〜(4)に対応する化合物は全く得られず、代わって酸素原子が2つのロジウム原子間に架橋配位した中間体を経由して生成するものと考えられる[Cp^*M(η^2:η^6―μ_2―C_6H_4O_2-1,2)RhCp^*]ClO_4(5;5a,M=Rh;5b,M=Ir)がほぼ定量的に得られた。これらのうち、2,3,4,5bについてはX線解析を行い、構造の詳細を明らかにした。
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