Project/Area Number |
11121207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
竹山 春子 東京農工大学, 工学部, 助教授 (60262234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 是 東京農工大学, 工学部, 教授 (10134834)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 硫酸多糖 / 好塩性微細藻類 / Aphanocapsa halophytia / 環境浄化 / 重金属除去 / 六価クロム / 固定化菌体 / リアクター |
Research Abstract |
本年度は、生理活性物質として有効性が示唆されている硫酸多糖を環境浄化へ応用することを目的とした。重金属の微生物除去においては、そのほとんどが菌体表面に吸着させる方法が用いられている。その吸着は、主に重金属と菌体表面のイオン結合によるものが多く、関与する成分には、多糖やタンパク質、脂質があげられ、特にカルボキシル基、硫酸基、アミノ基などが重金属の吸着に寄与している。藻類が生成する硫酸多糖や糖鎖骨格を有する化合物の機能を調べることで、新規生理活性物質としての応用、展開ができるだけでなく、重金属除去のような環境浄化への応用も可能になると考えられる。 好塩性藍藻Aphanocapsa halophytiaの凍結乾燥菌体を用いて金属の吸着除去能を調べたところニッケルは除去されにくいが、六価クロム、スズについてそれぞれ75%、82%の高い除去率が確認された。一般に六価クロムは、アルカリ剤の添加によって沈澱物として除去することは困難であり、まず初めに還元剤を加えて、三価クロムとしてからアルカリ剤を添加しなければならない。そこで、この菌体を用いて六価クロムを効率的に除去することができれば、その有効性は高いと評価できる。次に、乾燥菌体への六価クロム(5ppm)の吸着時間について検討した結果、約3時間で除去量が一定になることが確認された。また、この時の乾燥菌体への六価クロムの最大吸着量は、15mgCr_2O_7^<2->/g dry cellsであった。次に、連続的な除去を目的として、乾燥菌体をアルギン酸ビーズに包埋した固定化菌体を用いてリアクターの構築を行ったところ、六価クロムの吸着量は0.26mgCr_2O_7^<2->/g dry cellsであった。生菌体を固定したビーズを含むリアクターを用いた時は、0.56mgCr_2O_7^<2->/g dry cellsであり、リアクターではなく、乾燥菌体のみを用いて六価クロムを吸着させ、遠心除去した時の値と同じであった。このことから、菌体をビーズに固定し、リアクターを作製することで、遠心集菌の操作を省くことが可能となった。
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