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¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
本年度は、ガラクトシルトランスフェラーゼ、N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ、およびシアリルトランスフェラーゼに対してデザインした2基質結合型アナログの合成を、一部を除き達成して、それぞれの糖転移酵素に対する挙動を明らかにした。すでに.、昨年度合成法を確立したUDP-Gal:Galα-1,3-ガラクトシルトランスフェラーゼ(α-1,3-GalT)に対してデザインした2基質結合型アナログ2種について、α-1,3-GalTの他に、UDP-Gal:GlcNAcβ-1,3-ガラクトシルトランスフェラーゼおよびUDP-Gal:GlcNAcβ-1,4-ガラクトシルトランスフェラ一ゼに対する阻害活性を測定した。UDP-Galの2位とガラクトシドをエチレンで繋いだアナログのみがα-1,3-GalTを比較的強く、しかも選択的に阻害することが明らかとなった。供与体(UDP-Ga1)および受容体(LacNAc)に対するKi値はそれぞれ、8.5μMおよび42.5μMであり、その阻害様式はともに拮抗阻害であった。β-1,6-およびβ-1,2-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ(GlcNAcTV)をターゲットとした2基質結合型アナログについては、昨年度合成したアナログの他に新たに2種のアナログを合成し、予備的な阻害活性測定を行った。いずれも強い阻害は見られず、β-1,4-GalTやα-1,3-GalTとは異なる結果を得た。また、興味あることに2基質結合型アナログの分子内での糖転移を示唆する結果が得られた。α-2,6-シアリルトランスフェラーゼ(α-2,6-ST)に対する2基質複合体アナログについては、シアル酸のビスホスホン酸アナログに強い阻害活性が見出されたという前年度までの知見などをもとに新たにアナログをデザインし、その合成を検討した。
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