T4ファージ尾繊維および小尾繊維とリポ多糖との相互作用
Project/Area Number |
11121212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
有坂 文雄 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (80133768)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | バクテリオファージT4 / 尾繊維 / 小尾繊維 / リポ多糖 / Rコア糖鎖 / 糖・蛋白質相互作用 / 感染 |
Research Abstract |
本年はファージおよび小尾繊維蛋白質の分子認識をさらに詳細に検討するために阪大理学部の米崎哲朗博士によって単離されたnik変異株ファージ(B株にのみ感染でき、K株に感染できない)を用いて解析を行った。表現型は曖昧さがなく、B型にのみ感染し、K12由来株には野生株はもちろんのこと、糖鎖長の異なる一連の変異株にも全く感染できなかった。この特異性がファージの吸着の段階で起こっているかを調べるために、各大腸菌株よりLPSを単離してLPSによるファージの失活を調べたところ、野生株ファージがB株由来のものとD21-e7で失活したのに対し、nikファージはB株由来のLPSでのみ失活した。このことはnik変異が感染初期段階の分子認識に関係していることを示すだけでなく、分子の微妙なコンホメーションを認識していることを示している。今後LPSの構造をさらに詳細に調べて行かなくてはならないが、これと並行してnik変異株ファージの変異部位の決定を行った。まず、おおまかに変異部位の推定を行うためにnikファージと遺伝子9および15に変異を持つamファージとの掛け合わせを行ったところ、両者からほぼ等距離にあるという結果を得た。そこで、遺伝子12に変異を持つ可能性が高いと考え、同変異株の遺伝子12の全塩基配列決定を行った。その結果、残基番号457ロイシンのコドンCTGがTCT即ちセリンに変異していることが分かった。これは遺伝子12のC末端領域にあり、糖鎖認識部位である可能性が高い。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)