金属微粒子を先端に固定したプローブを用いた近接場相互作用の研究
Project/Area Number |
11122222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
岡本 隆之 理化学研究所, 光工学研究室, 先任研究員 (40185476)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ナノ微粒子 / 金コロイド / 表面プラズモン / 局在プラズモン / アフィニティセンサー / 近接場光学 / 光触媒 |
Research Abstract |
二酸化チタンによる光触媒効果を利用して、金微粒子を直接窒化シリコンカンチレバーのチップ先端に成長させる方法を開発した。成長法は、まず、カンチレバーに厚さ数nmのチタン薄膜をスパッタリングにより堆積する。その後、空気中で400℃で10分間加熱することによりアナターゼ型の二酸化チタン薄膜をカンチレバー表面に作成する。このカンチレバーをプリズム上に固定し、塩化金酸水溶液に浸す。プリズム側より、全反射角でHe-Cdレーザー光を照射すると、プリズム表面から滲み出すエバネッセント光で、チップ先端だけが照明できる。照明された部分で光触媒の働きにより、金が還元される。この方法で、チップ先端に直径約100nmの金が成長することが確認できた。本プローブを用いることで、容易に金微粒子を操作することができる。 金微粒子における局在プラズモン共鳴は微粒子近傍の屈折率に敏感であることは、Mie散乱の公式から容易に分かることである。しかし実験的に調べることはそれほど容易ではない。本研究ではこのことを調べるために、金コロイド単層膜を作製し用いた。作製した膜は、シランカップリング剤とアミノ基を両端に持つ試薬を結合剤として用いることで、直径10〜20nmの金コロイド粒子を、凝集させることなく、一様な分布でスライドガラス上に固定したものである。この金コロイド膜を種々の厚さのPMMA膜でコートしたときの吸収スペクトルを測定した結果、局在プラズモン共鳴による吸収ピークが、膜厚の増加とともに、長波長側へシフトし、吸光度が大きくなることが分かった。また、局在プラズモン共鳴は粒子の表面から粒子の半径程度の領域の屈折率に依存していることが分かった。この特性はアフィニティセンターなどへ応用でき、実際に抗原抗体反応の検出が高感度でできることを確認した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)