格子力学に立脚した相変態機構の記述と定量計算による検証
Project/Area Number |
11123203
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
久保 紘 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029904)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安斎 浩一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40232087)
|
Project Period (FY) |
1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 格子力学 / 拡散型相変態 / 誘電体 / スピノーダル分解 / 無拡散型オノガ変態 / ダイナミカル行列 / 散漫散乱強度 / 微視的弾性論 |
Research Abstract |
1.相変態カイネティックス: 前年度(平成10年度)から今年度(平成11年度)にかけて得られた離散型微視的弾性論の解析解をを基礎に、体積変化の無い相変態(Burgers型相変態)の代表例として金属(β-brass)の無拡散型オメガ変態をとりあげ、変態の不均質核生成をシミュレーションした。ダイナミカル行列を用いた定量的な歪エネルギー計算から、高温では、母相とオメガ相の長周期構造の不均質核生成が起こっていることを推論したが、シミュレーションからこの不均質核生成がフォノンフリッピング機構で起こることを予測した。 2.微視的弾性論と電子論との融合:擬ポテンシャル法を用いて離散型微視的弾性論における歪みエネルギの解析解と同一の式を導出した。その結果、体積変化のある相変態(Bain型相変用因子)に対しては、式中そこに用いられたパラメータ(溶質相互作用因子と溶質-格子相互作用因子)の微視的観点からの物理的意味を明らかにするこができた。また、それらが、秩序度とダイナミカル行列要素によって記述できることを証明した。一方、体積変化の無い金属(β-brass)の無拡散型オメガ変態では、変態に伴う歪みエネルギが横波音響モードの格子振動周波数ω_<LA>(q)の2乗に比例することを証明した。 3.体積変化を伴うオメガ変態: 変態に伴う歪みエネルギ解析を行なった結果、体積変化による歪みエネルギ項と、体積変化を伴わないオメガ格子変態のエネルギ項は、相互作用しないことが証明された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)