Project/Area Number |
11124211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
八木 一三 北海道大学, 大学院・理学研究科, 講師 (40292776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤嶋 昭 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30078307)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ダイヤモンド / B / C / N / 同時ドーピング / 化学気相成長 / 電位窓 / 電子移動速度 |
Research Abstract |
B/C/N化合物の作製には、プラズマ化学気相成長(PCVD)装置を使用した。合成温度を比較的抑えることで、グラッシーカーボン様構造を得ることができると予想された。B/C/N化合物を合成する基板としては、Si基板を主として用いた。作製したBCN化合物の評価は、構造評価ならびに組成分析を併用した。作製時に各各の元素の組成比を変え、作製した薄膜の組成比と比較し、次回の反応条件にフィードバックした。導電性評価は、4探針プローブを用いて測定し、電気化学特性は、主として電位窓の大きさ、酸化還元種に対するレスポンスをサイクリックボルタンメトリー法により評価した。 成膜条件を最適化するために、多くのパラメータを変えて成膜を行ったが、ステージ高さと溶媒タンクバブリング用のガス流量・組成が最も影響が高かった。液相ボロン濃度20000ppmで作製した膜ではアモルファスsp^3が増大しており、ボロン導入量が増大した。得られたB,N-ドープダイヤモンド電極のNa_2SO_4電解質溶液中で得られたサイクリックボルタモグラム(CV)では、どちらも4Vに達する非常に広い電位窓を示した。ボロンのみをドープしたダイヤモンド電極については、これまでに報告されている最大の値でも3.5V程度であり、ダイヤモンド結晶のクオリティが低いほどその電位窓が狭くなるという認識が一般化している。この事実を加味すれば、B,N-同時ドープダイヤモンド電極は非常にクオリティの高い結晶から構成されていると考えざるを得ない。現状としては、ボロンを十分にドープできたB,N-ドープダイヤモンド電極は電位窓・電子移動特性ともに優れており、これまでにない優れた電極材料であることが明らかとなった。
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