複合応力下における二重構造炭化物ファイバーの機械的特性評価
Project/Area Number |
11124233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岩永 浩 長崎大学, 工学部, 教授 (40039772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 信行 長崎大学, 環境科学部, 教授 (20100894)
鈴木 邦夫 長崎大学, 工学部, 助教授 (50107439)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | カーボンファイバー / 引っ張り強度 / 複合応力 / 機械的特性 |
Research Abstract |
1.実験方法 市販の引張り測定機を用いて、ファイバーの長さは常に25mmとして強度測定を行った。実験にはピッチ系カーボンファイパー(XN-05)とPAN系カーボンファイバー(M60J)を用いた。ファイバーの直径はSEM観察により求めた。 2.実験結果 2-1.ピッチ系カーボンファイバー 無回転のときのファイバーの強度の測定値はばらつきも少なく、その平均値は約1.15GPaであった。次にファイバーを10回転した後、引っ張るとそのときの強度の平均値は無回転のときのほぼ90%となった。このカーボンファイバー(XN-05)は結晶構造が均一で、X線解析の結果からもほぼ非晶質であることがあった。したがって、破断面の角度は無回転ではファイバー軸に直角であった。一方、40回転の場合には、ねじ切った状態に近いことから、破断面はファイバー軸に対し、45°近くになったことがわかった。 2-2.PAN系カーボンファイバー PAN系カーボンファイバー(M60J)では、無回転の場合の引張り強度は約4.3GPAであったものが、10回転ではその72%となった。このように、このPANファイバーは結晶構造に異方性が強いことがわかった。このような構造の異方性とファイバー形態が滑らかな円柱面でないことが等方性のピッチ系ファイバーに較べて、回転によるねじれの影響が大きく働いたものと考えられる。 3.ねじり変形が及ぼす破断応力の影響 ピッチ系ファイバー(NX-05)は非晶質で等方性であるために、PAN系異方性ファイバー(M60J)の結果と比較すると、理論計算とよく一致していることがわかる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)