超対称模型におけるCP対称性の破れの起源とそのTeV領域での発現に関する研究
Project/Area Number |
11127206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
末松 大二郎 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (90206384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 健一 金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (00150912)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 超対称性 / バリオン数 / 電弱相転移 / ヒッグス粒子 |
Research Abstract |
超弦理論の低エネルギー領域の有効理論にしばしば現れる余分なU(1)対称性を持つ模型において、電弱相転移におけるバリオン数非対称の生成の可能性についての検討をいくつかの観点から行なった。本研究において得られた主たる成果の概要は、以下の通りである。 超弦理論の有効理論にしばしば現れる余分なU(1)対称性とデージ一重項の存在する模型は、超対称標準模型に内在するμ問題を解決する可能性を持ち、標準模型を越える可能性の一つとして大変興味深い。この模型における電弱相転移でのバリオン数非対称の生成の可能性を調べることは模型の是非を見る上でも重要な問題といえる。一般に電弱相転移後、十分な量のバリオン数を維持するためには中性ヒッグス質量に一定の上限がもたらされることが知られている。そこで、ある模型における電弱相転移でのバリオン数非対称の生成の可能性を考察する上で、1.模型自体の特性がもたらす中性ヒッグス質量の上限と2.十分な量のバリオン数非対称を維持するために必要となるヒッグス質量の上限の両者を評価しておくことは極めて重要な事項である。 1.ここでは、まず前者について繰り込み群による解析を用いて、軟らかい超対称性の破れに対する輻射補正の効果により弱い相互作用領域において正しく対称性が破れることを条件として課すことによりパラメータ空間を制限し、その範囲で中性ヒッグス粒子の質量の上限値を評価した。μ問題を解決し得る別の簡単な模型として知られているNMSSMの中性ヒッグス粒子の質量の上限値を同時に調べることにより、両者の模型でこの質量の上限値に大きな差は無く、両者ともに、最小超対称標準模型に比べて10-25GeV程度大きな上限値を与えることを示した。 2.次に後者の上限値について有限温度系での有効ポテンシャルを評価することにより検討を進めつつある。超ポテンシャルの構造から電弱相転移が比較的強い一次性を示すことが期待され、その結果、中性ヒッグス質量の上限値も大きくなることが予想されるがその定量的な評価のためには数値計算を必要とし、現在これを押し進めつつある。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)