Project/Area Number |
11127213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
南方 久和 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (00112475)
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Project Period (FY) |
1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ニュートリノ質量 / フレーバー混合 / 小林・益川位相 / CP非保存 / MSW効果 / 長基線ニュートリノ実験 / ニュートリノ振動 / 太陽ニュートリノ問題 |
Research Abstract |
今年度のニュートリノ振動実験におけるCP非保存の検証方法の理論的研究は、(2)太陽ニュートリノ観測による方法、(1)長基線ニュートリノ実験による方法、の順序で行われた。まず(2)に関しては、太陽ニュートリノ観測が本質的に電子ニュートリノの生き延び確率を測定する実験であることを考慮すると、レプトンセクターの小林・益川・位相は太陽ニュートリノ実験での観測量には(弱い相互作用の高次効果を除いて)現れないことが証明され、この意味で否定的に解決された。しかし、得られた「一般定理」は価値あるものと思われ、実際論文として発表済みである。(リスト中の2番目。) (1)長基線ニュートリノ実験による方法、に関しては大きな発展があった。イ.太陽ニュートリノ問題のMSW大混合角解の場合、ロ.太陽ニュートリノ問題のMSW小混合角解の場合、のそれぞれについて摂動論的な定式化を行うことができ、三世代ニュートリノ混合の枠組に大気・太陽ニュートリノ問題の解を埋め込んだ「標準的」スキームでは測定されるべきCP非保存効果の評価がよい近似で解析的に行えるようになった。これを使って特にロの場合の可能な実験計画についての具体案を含む提案を行った。(宇宙線研究所・神岡宇宙素粒子観測施設における講演、論文準備中。)この実験計画案は現在のスーパーカミオカンデの数十倍のメガトン級水チェレンコフ検出器を必要とし、また現在のK2K実験で使われているものよりも2ー3桁上のニュートリノフラックスを要する大掛かりなものであるが、これまでの常識では、このMSW小混合角解の場合にはCP非保存効果の測定は不可能と信じられていたので、非常に興味深いものと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)